ヤマハ発動機が車いす用電動アシストユニットをフルモデルチェンジ

2012年09月26日 11:00

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ヤマハ発動機が、車いす用電動アシストユニット「JWX-2(ジェイ・ダブリュ・エックス・ツー)」を開発したと発表。9月26日~28日に東京ビッグサイトで開催される「第39回 国際福祉機器展H.C.R.2012」に出展し、2013年春の発売を予定しているという。

 ヤマハ発動機が、車いす用電動アシストユニット「JWX-2(ジェイ・ダブリュ・エックス・ツー)」を開発したと発表。9月26日~28日に東京ビッグサイトで開催される「第39回 国際福祉機器展H.C.R.2012」に出展し、2013年春の発売を予定しているという。

 「JWX-2」は、電動アシスト自転車PASの技術「パワー・アシスト・システム」を応用し、車いすのハンドリム操作の負荷に応じて電動の補助力がはたらく車いす用電動アシストユニット「JW-Ⅱ(ジェイ・ダブリュ・ツー)」をフルモデルチェンジしたもの。

 今回のモデルチェンジでは、様々な形状の車いすに装着可能なフラットタイプのACサーボモーターを採用。新開発フラットタイプのACサーボモーターを車輪ハブの内側に収納することで、ユニットの車いすへの取り付け面がフラットになり、ほとんどの車いすに装着可能となっている。また、これにより車軸の位置も上下、前後に調整可能となり、ユーザーの状況・症状に合った調整できるという。また、ユーザーの身体状況を測定し最適なアシスト設定を行う「JW Smart Tune」を採用。個々の症状や使用環境などに合わせてアシスト力や左右バランスを細かく設定でき、片手片足による操作にも対応可能となる。その他、耐久性の向上も図られており、「JW-Ⅱ」と同様、国際的な品質基準であるTUV認証の取得を予定しているという。

 障害のある人だけでなく、高齢者にも必要とされる車椅子。高齢者白書によると高齢者人口は今後、いわゆる「団塊の世代」が65歳以上となる平成27年には3000万人を超え、「団塊の世代」が75歳以上となる平成37年には3500万人に達すると見込まれている。一方で総人口は減少を続け、平成25年には高齢化率が25.2%で4人に1人となり、平成47年に33.7%で3人に1人になると予測されている。これは、車椅子の需要はますます高まり、補助・介助する側の人間は減少するということである。そうなったとき、車椅子を利用する人が極力自分自身で行動が出来る必要があるであろう。今回発表された車いす用電動アシストユニットや電動車イスは、そのために非常に有用な商品ではないだろうか。