ファミリーマートがタイでの事業スキームを再編

2012年09月25日 11:00

 ファミリーマートが、Central Retail Corporation Limited(CRC)を新たな事業パートナーとし、タイ事業におけるスキーム再編を行うと発表。タイにおけるファミリーマート事業の展開をより加速させ、今後5年で1500店体制、10年で3000店体制を目指す。

 1992年(1号店開店1993年)から、タイにおけるエリアフランチャイザーであるサイアムFMを中心にタイでの事業を展開してきたファミリーマート。2009年度にはサイアムFMが単年度黒字化を達成し、その後、2012年8月末までに746店舗と店舗数を拡大するなど順調に業績を伸ばしている。この拡大をさらに加速させるため、タイ国内で百貨店やスーパーマーケットなどを幅広く展開し、タイのマーケットを熟知する総合小売業最大手のCRCを事業パートナーに選んだという。

 今回の事業スキームを再編に伴い、サイアムFMの持株会社であるSFM-Hの全保有株式をCRCに譲渡。SFM-HはCRCの100%子会社となり、ファミリーマートのサイアムFMに対する株式所有割合は90.41%(間接所有50.29%含む)から40.12%となるため、連結子会社から持分法適用関連会社に異動することになる。

 日本フランチャイズチェーン協会の統計によると、8月度の店舗売上高は既存店ベースで前年同期比1.3%減と3カ月連続のマイナス、平均客単価や来店客数も同様に3カ月連続のマイナスとなっている。新規店舗も含めた全店ベースではいずれもプラスになっているものの、飽和しつつある観は否めない。そのため、海外へと活路を見出し、経済発展の著しい地域においてその展開を早める傾向は当然と言えるであろう。こうした中、ローソンなど、海外展開が遅れている企業がどう巻き返しを図るのか、注目の集まるところである