安倍晋三総理は10日の32回オリンピック、16回パラリンピック東京招致閣僚会議であいさつし「ブエノスアイレスで、私がお約束をしました汚染水の問題等については政府一丸となって、しっかりと責任を果たしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします」と改めて、国際公約になっていることを踏まえた政府一丸での対応を訴えた。
また、安倍総理は「7年後に向けて、速やかに、着実に準備を進めなければならない。政府としても東京大会を大成功に導くための体制を整備し、しっかり支援してまいります」と政府、国民あげての成功への準備に意欲と期待を込めたあいさつを行った。
安倍総理はあいさつの中で「最後の投票が決まった瞬間、エルドアン・トルコ共和国首相が私のところに駆け寄って、抱き合って日本の東京の招致を喜んで頂いたことも、我々、日本人は忘れてはならない」と感謝し、招致できなかった国の人たちの思いも汲んだ対応の大切さも示した。
そのうえで安倍総理は「2020年の大会開催に向けて、ここからが本番。開催国の責任として世界中の一流アスリートがベストの競技をできるようにしなければならない。東日本大震災からの復興を成し遂げた日本の姿を世界に発信するとともに、海外からのお客様への最高のおもてなしにより、日本のすばらしさを感じてもらう絶好の機会ともなる」と述べ、成功に向けた準備をオールジャパンでしていこうとの思いを示した。
また下村博文文部科学大臣は10日の記者会見で「省内にオリンピック・パラリンピック準備本部を立ち上げた」とし「今後、大会の成功に向けて、東京都と緊密に連携をとり、政府全体でしっかり取り組んでいきたい」と述べた。
またスポーツ庁設置について「文部科学省ではスポーツ基本法付則の規定をふまえ、平成26年度の組織要求としてスポーツ庁の設置も念頭において、スポーツ施策を総合的に推進するための体制整備を盛り込んでいる」とした。
一方で、「けさの新聞朝刊でスポーツ庁がすぐにでもできるような報道を見て驚いた。今日の閣僚会議でもその話は一切なかったし、具体的に総理や官房長官とこのことについては話し合っていない」とした。下村大臣は「ただ、来年度の概算要求には、そうした制度設計も前提にした予算を組んでいるので、文部科学省としては、いつでも対応できるような準備をしていきたいと思っている」とも語り、早期の設置にも対応できるよう準備を進めている旨を語った。(編集担当:森高龍二)