オリンピック招致に向けた東京招致委員会の記者会見で海外メディアから東京電力福島第一原発事故に伴う放射性物質汚染水問題への質問が相次ぐなど、国際社会の関心の強さが裏付けられる中、菅義偉官房長官は5日夕の記者会見で「汚染水の根本的な問題というものをしっかり見極め、早期解決実現に向けて、わが国の技術や知見を結集して、政府が前面に出て解決を図る」と改めて政府の姿勢を強調した。また、世界に向けて情報発信力を高めていく考えを示した。
菅官房長官は「原発の事故以降、食品や水について世界で最高水準の厳しい基準を採用し、厳格な検査、品質管理を行っている」とし、「福島県においても年間被ばく量は1ミリシーベルトの100分の1以下であり、わが国の水や食料の安全は完全に確保されている」と安全性をアピール。
汚染水の海への影響については「福島第一原発の湾内で0.3キロ平方メートル弱にとどまっている。日本近海でモニタリングしているが、基準値を十分に下回っていることも確認している」と語った。
菅官房長官は「2020年のオリンピック、パラリンピックを東京で開催し、世界中から訪れるアスリート、関係者を食事や宿泊、安全対策など万全の準備と日本ならではのおもてなしの心で迎えたい」とし「是非、東京誘致を成功させたい」とした。(編集担当:森高龍二)