原発再稼動 事業者、地元排し判断は科学のみ

2013年09月16日 14:10

国内すべての原発が停止している。唯一稼動していた関西電力大飯原発4号機(福井県)が定期検査で15日停止したことによる。原発ゼロの中でエネルギー供給は保たれている。

 こうした中で、原発再稼動に向けた申請が電力各社から相次いで申請されている。社会民主党は「電力供給の必要性からでなく、経営上の必要性から再稼働を急いでいる点に問題の本質がある」と原発ゼロを機に、脱原発を宣言すべきだとする談話の中で指摘するとともに、電力各社からの再稼動申請について「原子力規制委員会は電力会社の経営や地元状況への配慮を排し、科学的見地から徹底的に安全側に立って厳格に判断されるよう求めたい」と科学的見地以外の何ものにも左右されない姿勢で審査に臨むよう改めて強く要請している。

 社民党は談話で「原発ゼロを機に脱原発を宣言し、豊かな自然と安全な生活環境を守っていくことを世界に発信すべきだ」とした。

また「太陽光・風力・水力・地熱発電、燃料電池など再生可能な自然エネルギー社会への早期転換を要求する」とするとともに「核と人類は共存できないと考える多くの人々とさらに運動を進め、原発再稼働を阻止する」とし「脱原発社会の実現」への支持を呼びかけている。

 また、安倍総理がIOC総会で東電福島第一原発の汚染水海洋流出問題に「東電すら否定しているのに、汚染水は『完全にブロック』されており『コントロール下にある』と断言した。そして、『対策を講じていく』ことを国際社会に約束した。五輪招致のための詭弁であってはならない」とし、「汚染水対策や除染、被災者救済と復興の加速に本腰を入れて取り組むことを政府に強く要求する」としている。(編集担当:森高龍二)