橋梁など点検の質向上図る考え 太田国交相

2013年09月19日 09:52

太田昭宏国土交通大臣は老朽化したインフラ整備による防災・減災対策の一環で進めている橋梁や高速道路などの点検作業の質を高める必要があるとして、点検にあたる人材の育成や技術向上など点検の質向上に力を入れる考えだ。

 太田大臣は「老朽化対策ということについて6月までに緊急点検を行い、今年度末までには全ての点検を終わるというスケジュール通りに全ての構造物についての点検を行っている状況だが、点検の仕方の質に若干問題がある部分もある」との受けとめを示し、「国のものはもちろん、地方自治体が管理している所というものについても、そこを担う点検主体である人材、技術、そうしたことの蓄積というものが十分ではないということもある」とし、研修会の開催やマニュアルの提示など、現在行っている取り組みを強化したい考えを記者会見で語った。

 太田大臣は「一層、質の面も重視し、防災・減災、老朽化対策、耐震化、メンテナンスに力を入れて行かなければならない」とし、「防災・減災、老朽化対策、メンテナンス、そして耐震化というのは安全な国土、都市形成で極めて重要であり、私としてはメインストリームにあると思っている。来年度の概算要求でもそこに主眼を置いている」と語った。

 リニア新幹線については「事業主体はJR東海だが、品川駅付近、名古屋市付近、南アルプスの山岳トンネル、これはかなり物理的時間というものが必要だということだが、(国として)技術面な援助・支援を基本的に考えている」と国として早期完成に向けた協力を語った。

 リニア新幹線はJR東海が東京(品川)・名古屋間について来年度着工、2027年開業を目指している。完成すればノンストップ便で40分、途中駅停車便でも1時間12分で移動できる。(編集担当:森高龍二)