来週9月第5週および10月第1週(9月30日、10月1~4日)は3週間ぶりの5日間の取引。中国では10月1日が「国慶節」で、1日から7日まで7連休になり上海や深センの証券取引所も休場する。10月1日は香港市場も休場。2日はインドのムンバイ市場がマハトマ・ガンジーの誕生日で休場、3日は韓国ソウル市場が開元節(建国記念日)で休場するが、ドイツのフランクフルト市場は祝日(統一記念日)でも休場しない。
10月1日は、3月期決算企業は下半期が始まる区切りの日。古河スカイ<5741>と住友軽金属工業<5738>が経営統合して社名がUACJ<5741>に変わる。消滅会社の住友軽金属工業は9月26日に上場廃止ずみ。この日から公的年金の給付水準が1%引下げられる。
国内の経済指標は、30日は8月の鉱工業生産速報値、大型小売店販売額、小売業販売額、自動車生産台数、新設住宅着工戸数、建設工事受注、10月1日は8月の失業率、有効求人倍率、家計調査、毎月勤労統計・現金給与総額、7~9月の日銀短観、9月の新車販売台数、2日は9月のマネタリーベースが、それぞれ発表される。
10月1日は午前8時50分に日銀短観が発表され、それを確認した後に定例閣議を経て安倍首相が記者会見し、来年4月の8%への消費増税を最終決断したことと、5兆円規模の財政出動や法人税実効税率引き下げなどの経済対策を発表する段取りになっている。その経済対策は安倍首相が「成長戦略実行国会」と名付けた臨時国会で審議される。3~4日に日銀の金融政策決定会合があり、4日正午頃に結果が発表されるが、大きな変更はない見通し。午後3時30分から黒田総裁が記者会見を行う。その4日は日本証券業協会が制定した「投資の日」で、東証などで各種イベントが行われる。1~5日には千葉市の幕張メッセで家電見本市「CEATEC JAPAN」が開催される。
主要企業の決算発表は、30日はジェイコムHD<2462>、山下医科器械<3022>、ウェザーニューズ<4825>の5月期第1四半期、ライトオン<7445>の8月期本決算、スター精密<7718>の2月期第2四半期、象印マホービン<7965>の11月期第3四半期、タカキュー<8166>、カスミ<8196>、しまむら<8227>の2月期第2四半期、10月1日はダイユーエイト<2662>の2月期第2四半期、ハニーズ<2792>の5月期第1四半期、良品計画<7453>、西松屋チェーン<7545>、スギHD<7649>、ケーヨー<8168>、さが美<8201>の2月期第2四半期、2日はイオンモール<8905>などイオングループ各社(イオン<8267>を除く)の2月期第2四半期、3日はカネコ種苗<1376>の5月期第1四半期、キューピー<2809>の11月期第3四半期、セブン&アイHD<3382>、ユニーGHD<8270>、イズミ<8273>の2月期第2四半期、4日はパソナG<2168>の5月期第1四半期、ユニオンツール<6278>、不二越<6474>、岡野バルブ製造<6492>の11月期第3四半期が、それぞれ発表される。3月期決算企業の9月中間期(第2四半期)決算発表は10月中旬以降に本格化し、11月上旬頃がピークになる。
10月1日付けで東急不動産HD<3289>、ハーツユナイテッドグループ<3676>、紀陽銀行<8370>、カーリットHD<4275>が東証1部、IJTテクノロジーHD<7315>が東証2部に上場する。いずれも持株会社設立のような既存上場企業の組織変更に伴うもので証券コードが変更になる。東急不動産HDは10月2日に日経平均225種に採用され、同じ日に三菱製紙<3864>が除外される。10月4日にバリューHR<6078>がジャスダックに新規上場する。東京が本社で、健保組合など福利厚生制度の支援サービスを行う会社で、公開価格は2000円。
海外の経済指標は、30日は中国の9月のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値、ユーロ圏の9月の消費者物価指数(HICP)速報値、カナダの7月の国内総生産(GDP)、アメリカの9月のシカゴ購買部協会景気指数、ダラス連銀製造業活動指数、10月1日は中国の9月の物流購入連合会の製造業購買担当者景気指数(PMI)、フランス、ドイツ、ユーロ圏の9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)、ドイツ、ユーロ圏の8月の失業率、アメリカの9月のISM製造業景況指数、8月の建設支出、9月の新車販売台数、2日はアメリカの9月のADP雇用統計、3日はフランス、ドイツ、ユーロ圏の9月のサービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値、ユーロ圏の8月の小売売上高、アメリカの9月のISM非製造業景況指数、8月の製造業新規受注、4日はユーロ圏の8月の卸売物価指数(PPI)、アメリカの失業率、非農業部門雇用者数が、それぞれ発表される。
最も重要な4日のアメリカの雇用統計の市場予測は、失業率が前月と同じ7.3%、非農業部門雇用者数の伸びは前月から1.1万人増えて18万人。それを超えて改善すれば、10月29~30日の次回FOMCでの量的緩和縮小開始観測が浮上しそうだ。