藤村修官房長官は18日、現在、建設中の原発について「原子炉の設置許可と工事計画の認可が行われている」とし、「今回のエネルギー戦略の決定で(これら許可を)取り消すとかいうものでない」と語った。
そのうえで、藤村官房長官は「今後、原子力規制委員会が独立した立場から、その後のこと、安全性の確認などを行っていくことになる」とした。
以後の過程での扱いは原子力規制委員会が判断していくことになる。それだけに、原子力村に関係のあった人物の起用には根強い反対が出ている。民主党代表選挙出馬の原口一博元総務大臣は原子力規制委員会の人事を改めるよう、機会あるごとに野田佳彦総理に訴えている。与党内でこれだけ人事で対立するのも異例。野党が国会で同意しなかったのは当然といえよう。委員長がどれだけ国民目線でこなしていくのかにかかっている。
政府はさきのエネルギー・環境戦略で原発の新設・増設は認めない、運転40年制限制の厳格化など2030年代の原発ゼロに向けた取り組みを決めており、その実効性が求められている。
(編集担当:森高龍二)