雇用など12分野で規制見直しを要望 経団連

2013年10月16日 19:56

 日本経済団体連合会は雇用・労働、農業、健康・医療など12分野202件にわたる規制緩和・規制改革への要望を16日までにまとめた。「現行の規制・制度をゼロベースで見直し、政治の強いリーダーシップの下、全力で規制改革に取り組み、成果をあげることを期待する」としている。

 経団連は今年6月から7月に会員企業や団体、在日欧米企業などを対象に「規制改革要望アンケート」を実施。147社・団体から801件の回答があり、これを精査・集約した。

 このうち雇用・労働では「労働者のライフスタイルに応じた多様な働き方の実現、女性、高齢者、若者など多様な人材の活用」の視点から「企画業務型裁量労働制の見直し」「生産性向上に資する労働時間制度の創設」「フレックスタイム制の見直し」「労働契約申込みみなし制度や日雇派遣労働者に関する原則禁止など2012年の改正労働者派遣法により新たに導入された制度の廃止もしくは見直し」を求めている。

 健康・医療では「高齢社会に対応するための医療のICT化、多様な医療健康サービスの提供」の視点から「医療機関―在宅間の遠隔診療に関するガイドラインの作成、外国人医師の受け入れ拡大とあらゆる国籍の在留外国人への診療の可能化、ヘルスケア機器や健康食品などの効果・効能を謳う機能性表示の容認」などを求めた。

 農業では「農業の競争力強化に向けた経営感覚溢れる多様な農業の担い手の育成・確保、農業経営の大規模化や多角化」の視点から「農業生産法人構成員要件緩和(2分1以上議決権取得容認)」や「農業経営関連施設(事務所、加工施設、直売所等)の農地転用規制の緩和」「リース方式で農業に参入した法人の農地取得の容認」などを求めている。(編集担当:森高龍二)