みずほ問題 隠蔽ないと第三者委員会は発表したが

2013年11月03日 10:42

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みずほフィナンシャルグループ傘下の、みずほ銀行は、10月28日暴力団員向け、融資を放置した問題を受けて、金融庁に業務改善計画を提出した

 みずほフィナンシャルグループ傘下のみずほ銀行は、10月28日、暴力団員向け融資を放置した問題を受けて、金融庁に業務改善計画を提出した。

 このみずほ銀行の暴力団員への、融資問題解明の鍵を握るとみられていたのが、第三者委員会(委員長・中込秀樹弁護士)で、同日午前その調査結果を公表した。

 その報告書は何ともお粗末なもので、「組織的な隠蔽はない」とみずほ銀行の言い分をそのまま追認した形の物で、単にみずほ銀行に、お墨付きを与えたようなものである。その根拠となる説明が不十分で、今後も論議を呼びそうだ。

 第三者委員会が設置されたのは、10月8日で、調査期間はわずか20日間程度、これで深い調査ができるはずがない。ただみずほ銀行の業務改善命令の提出期限28日に合わせただけの調査と思われても仕方ないだろう。

 業務改善計画の内容を見ても、現体制の維持を主眼に置いてあり、抜本改革からほど遠いものだと言えよう。この融資問題の根底にあるのは、みずほ前身の第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の旧3行意識が背景にあるとみられており、そこにメスを入れる改革意識は全く見られないのは残念だ。

 取引先からも、国民からも処分の内容が「甘い」との批判を受けるのは必至と言えよう。問題融資を2010年に把握し、歴代3頭取が、報告を受けながらも2年以上に渡って放置していたみずほ銀行の責任は重大だ。

 これは、旧3銀行の力関係が拮抗していたため、勢力争いや、社内での風通しの悪さなどが改善されないまま、突き進んできたことも要因の一つと見る向きもある。

 この暴力団組員融資の問題で、54人の処分をした改善計画が改革につながるのかどうか見極めたい。

 今後の再発防止策として、頭取を委員長とする「反社取引排除委員会」や、社外取締役の選任などを打ち出しているが、果たして機能するかどうか注目さる。また、みずほ銀行から事実と異なる報告を受け、その調査を怠った金融庁への批判もあったばかり。今後の金融庁の追加対応にも注目されるであろう。(編集担当:犬藤直也)