菅義偉官房長官は12日の閣僚懇談会で安倍晋三総理が前日に与党から出た東京電力福島第一原発事故災害からの復興加速化に向けた提言について「政府として与党提言をしっかり受け止め、着実に対策を進めるよう指示があった」と語った。
菅官房長官は「総理からは担当する関係閣僚は(関係分野について)直ちに検討に着手すること。被災者及び被災地にとって将来の展望が描けるよう復興大臣を中心に復興の更なる加速化を進めること」も指示があったとした。
そのうえで、菅官房長官は「提言をしっかり受け止め、総理指示の下、政府・与党一体となって、被災地の復旧復興に、より一層取り組んでいきたい」と語った。
提言は自民・公明が11日に総理に提出した。除染については「現在計画されている除染が終わった後のさらなる除染については国が生活環境を整備する公共事業の観点から行う必要がある」としているほか、福島第一原発の廃炉・汚染水対策では国がより前面に出るための法的立場を明らかにした上で、実施体制を明確化するため東電の廃炉事業部門の社内分社化や独立行政法人化など検討するよう求めるなどとしている。
安倍総理は提言を受け取った際に、政府・与党一体で取り組んでいくとの考えを示していた。ただ、提言は国が前面にでて対応を強化するには東電の一層の合理化など、経営陣のみでなく、全社的な自覚と実効をあげることが必要で、これが大前提とも訴えている。(編集担当:森高龍二)