自民が無駄撲滅PT 河野座長の切り込みに期待

2013年10月20日 13:28

 自民党が河野太郎衆議院議員を座長にした『無駄撲滅プロジェクトチーム』を本格稼動させる。石破茂幹事長は「消費税が上がるということと論理的に必ずしもぴったり整合するものではない」としながらも「行政府だけではなくて、立法府、例えば、議員の海外視察とか、あるいは職員の配置とか、あるいは委員長手当とか、そういうものについても、厳格に対応していかなければならない」と語った。

 石破幹事長は「国民に負担をお願いするからには自ら襟を正す姿勢というものが必要」とし「党として、これをさらに有効に機能させ、国民に向けて、自ら襟を正す姿勢というものを鮮明にしていきたい」と述べた。

 河野座長は「2014年度予算の概算要求に不要な事業がないか検証を始める」と先の記者会見で表明しており、衆議院や参議院の予算についても検証する予定。

 検証成果を反映させるため、政府の来年度予算の閣議決定前に検証結果をまとめることにしている。

 河野座長は今年6月の自身のブログで『無駄撲滅社会保障編』として、「医療情報連携・保全基盤推進事業。平成24年度、復興特別会計。9億5千万円。医療機関の医療情報システム内の主要情報を外部に保存し、災害などの非常時のバックアップとするとともに、連携する医療機関からも情報を見て診療に役立てられるよう、情報連携・保全基盤整備を行う」とあるが「平成24年度、21か所。内、被災三県はゼロ」と指摘し「1か所あたり5千万円近いコスト。ほとんど情報共有は進んでいない。社会保障関連の予算は聖域ではないどころか、かつての与党時代、河野チームは厚労省予算には触れさせてもらえなかった」などもどかしさを示していた。

 厚生労働・農林水産・国土交通といった分野での検証成果が注目される。また、国会の委員会委員長手当てや海外視察について、石破幹事長が例にあげた部分についても、検証成果の実効が期待される。(編集担当:森高龍二)