セドリック、グロリア、そしてブルーバード無きいま、スカイラインがモデルチェンジ

2013年11月14日 16:54

Skyline sps

13代目となるV37型日産スカイライン。フロントグリルに誇らしげにインフィニティ・エンブレムが飾られた。新型は全車ハイブリッド車だ。価格は449.61万円から553.77万円。2014年2月末から販売を開始する。

 日本を代表する乗用車「日産スカイライン」がモデルチェンジした。日産自動車とそこに併合・取り込まれたプリンス自動車の黎明期に登場したセドリック、グロリア、そしてブルーバードが無きいま、スカイラインは57年作り続けられた、伝統ある日本の名車といえる。この長寿モデル名を凌駕するのは、国産車ではトヨタ・クラウンだけだ。

 今回、そのスカイラインが日産の北米高級ブランド「インフィニティ」バッチをフロントグリルに大きく掲げて登場したのだ。これは、スカイラインがクローバルな高級車であることを改めて訴求することが目的のようだ。

 スカイラインの出自を振り返ると、プリンス自動車時代の初代モデル、桜井眞一郎が設計主管(以後、7代目R31型まで同氏が設計する)となった2代目S50型と呼ばれるころからGT(Grand Touring)を標榜したスポーティセダンだった。なかでもS50型は、1964年の第2回日本グランプリで生沢徹がドライブして、たった1周だけだが、ポルシェ904を抜いてトップを走り「スカイライン伝説」となった。

 日産に併合されて以降も、直列6気筒エンジン搭載のGTが同車の記号となり、ほぼ国内専用モデルとして10代目R34型(1998-2001年)まで続く。

 苦境に陥っていた日産にカルロス・ゴーンがCEOとしてやってきてスカイラインは大きくステアリングを切る。スカイラインとは別に北米向けに設計したコンセプト「XVL」がV35型「インフィニティG35」として海外でリリース。そのモデルが日本国内でスカイラインとなったのだ。ここから同車はグローバル戦略車となる。

 前置きが非常に長くなったが、今回発表された新型は国内名称こそ「スカイライン」だが、完全にLクラスセダンであるインフィニティ・スタンダードのV37型。ボディ寸法は全長×全幅×全高4800×1820×1440mm、ホイールベース2850mmとR32型スカGに至るまでコンパクトな5ナンバーサイズに拘った面影はない。

 パワーユニットはグレードを問わずハイブリッド。3.5リッターV型6気筒エンジンをモーター1基がアシストする同社のフーガなどと同じデュアルクラッチ方式のハイブリッドシステムを採用した。駆動用電池はリチウムイオンバッテリーだ。このパワーユニットのシステム総合出力は364ps(268kW)。車両総重量で2トン(車両重量は1760-1880kg)を軽く突破した新型を、JC08モード燃費18.4km-16.8km/リッターで走らせる。

 この新型の価格は449.61万円から553.77万円。2014年2月末販売開始。(編集担当:吉田恒)