【今週の振り返り】280円上昇したのは円安進行に大感謝祭の週

2013年11月30日 14:50

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前週末からドル円は1円、ユーロ円は3円も円安に振れたのに、なぜトヨタは0.63%しか上昇しない

 前週末22日のNYダウは54ドル高で連日史上最高値更新。感謝祭ウィーク前の手じまい売りも目立たず尻上がりに上昇し、前日のNYダウの16000ドル突破に続きS&P500も1800の大台に初めて乗せた。クリスマス商戦前にナイキが増配を発表して1%上昇。ドイツの景気指標が良くユーロ円が2009年10月以来の137円台をつけ、25日朝方の為替レートはドル円は101円台前半、ユーロ円は137円台前半になっていた。

 イランの核開発問題でアメリカなど6ヵ国が合意に達し、地政学的リスクの低下で原油先物価格が安くなり外部環境が好転。日経平均は123.06円高の15504.78円と15500円台に乗せて始まる。上値が重く午前9時台にはいったん15500円を割り込むが、ドル円が101円台10銭台から40銭台まではね上がると前日ザラ場高値を越えて上昇し、相変わらずの為替連動。「日経平均先物を買って日本円を売る」というトレードが活発になっている。いったん下げても10時30分をすぎると再び上昇し一時は15600円を突破し15500円台後半のまま前引け。後場は15500円台の少し下げた水準で推移したが、円安が進んだ午後2時台には再び15600円をたびたび超えるようになり、終値は237.41円高の15619.13円で高値引け。5月22日の終値ベースの年初来高値15627円まであと8円に迫った。TOPIXも+11.04の1259.61で高値引け。売買高は25億株、売買代金は2兆2569億円で、値がさ株の商いが多く売買代金が膨らむ。

 33業種別騰落率は値上がり31業種で、値下がりはその他金融、海運の2業種。値上がり上位は情報・通信、保険、電気機器、精密機器、パルプ・紙、輸送用機器など。下位はゴム製品、不動産、食料品、建設などだった。

 25日のNYダウは7.77ドル高。縁起の良い数字だが、イラン核協議の合意、原油安、日欧の株高を好感して高寄りし一時は45ドル高でも終盤マイナスまで下落し、かろうじてプラスの数字。それでも3日連続史上最高値更新。メイシーズがクリスマス商戦期待で1.02ドル高と買われた。26日朝方の為替レートはドル円101円台半ば、ユーロ円137円台前半で前日夕方より少し円高に振れた。

 日経平均は117.18円安の15501.95円と反落スタート。午前9時台には15500円を割り込み15460円まで下げる。その後はマイナス圏の15480~15520円の40円幅の値動きが延々と続き前引けは15511円。後場は変動レンジが15520~15560円に上がってもみあったが、ドル円相場が101円50銭を割って午後2時前からいったん下落した直後、50円を超える上昇。下げ幅を圧縮して15600円台に乗せるがそのままフィニッシュとはいかず、大引け間際に売り物が出て結局103.89円安の15515.24円。値がさ株、主力株に利益確定売りが入って上昇一服、4日ぶり反落だが終値は15500円を割らずトレンドは底堅い。TOPIXは-6.59の1253.02。売買高は24億株、売買代金は2兆2788億円だった。

 業種別のプラスは石油・石炭、ゴム製品、倉庫、銀行、化学、水産・農林の6業種。27業種のマイナス業種の下位は鉄鋼、その他製品、空運、海運、食料品、電気・ガスなど。

 26日のNYダウは0.26ドル高でカスカスの4日連続史上最高値更新。住宅着工許可件数、S&Pケース・シラー住宅価格指数は市場予測より良く、好決算のティファニーが大幅高でIT関連、住宅関連も買われた。16120ドルまで上昇したが終盤に40ドルを超える急落を喫し、高値警戒感強し。NASDAQは2000年9月以来の4000の大台に乗せて終えたが史上最高値までまだ1000ポイント以上ある。HPの決算発表は取引終了後で売上高も利益も市場予測を上回った。27日朝方の為替レートはドル円が101円台前半、ユーロ円が137円台前半で、やや円高方向に振れた。

 日経平均は100.72円安の15414.52円で始まる。「寄り安」の下げ渋り基調で、午前9時台前半は15420~15450円のレンジ、9時台後半以降は前場を通じほぼ15450~15480円のレンジで推移し、11時前には15500円にタッチしてTOPIXは一時プラスになるなど底堅い。後場は「ドイツで大連立合意」のニュースが流れ、メルケル政権の安定を好感してユーロ円は138円台に。それを受けて15500円にタッチし、午後2時すぎにも再び上昇し前日終値にあと3円足らずまで迫ったが、あっさり押し戻されただけでなく、返す刀で15420円近辺まで下落する。大引け前に少し戻し終値は65.61円安の15449.63円。ユーロ高以外に好材料も悪材料もなく、終わってみれば日中値幅は98円だけ。TOPIXは-5.94の1247.08。売買高は21億株、売買代金は1兆9263億円で2兆円を割り込み、アメリカの感謝祭ウィークの影響もあり様子見ムードの薄商いだった。

 業種別騰落率のプラスは8セクターで、その上位は鉱業、石油・石炭、不動産、海運、電気機器、医薬品など。マイナスは25セクターで、その下位は情報・通信、その他金融、金属製品、保険、化学、卸売などだった。