25日、スマートフォン(多機能携帯電話)から無料通話や無料メッセージアプリ「LINE(ライン)」を運営するLINEは、「LINE」の登録ユーザーの数が全世界で3億人を突破したことを発表した。LINEは年内の目標として、「登録ユーザー数3億人以上」を掲げていたが、これによりその目標は達成された形となった。この日開催された社内イベントにてLINEの森川亮社長は、登録ユーザー数3億人を突破したことを受け、「来年中には5億人を目指す」と、新たな目標を掲げた。
2011年6月に「LINE」のサービスは開始され、その後全世界での登録ユーザー数が1億人を突破するには19ヶ月ほどかかったが、それから約半年程度で登録ユーザー数2億人を達成し、さらに登録ユーザー数3億人突破は、約4ヶ月程度で達成した。日本以外でも、アジア、欧州、中南米などでも積極的な展開を行い、その結果それらの地域で若者を中心に登録ユーザー数が急増した。その成長の速度は、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の最大手、米フェイスブックや、短文投稿サイト米ツイッターをもしのぐ勢いがあり、注目を集めている。
25日の午後、東京の渋谷にあるLINEのオフィスにてカウントダウンイベントが開催され、LINEの社員らが見守る中、登録ユーザー数が3億人を突破されると同時に、くす玉が割られたり、クラッカーが鳴らされるなどして、達成が祝われた。
LINEの森川亮社長は、「今年の1月にも、同じように登録ユーザー数1億人突破を祝ったが、再び同じ年に、さらに大きな数字が達成できたのは、うれしい誤算だった。予想よりも早いペースで確実に増加し続けている。世界中のユーザーに愛されていることに感謝しつつ、これからも歩みを止めることなく、さらに先へと進んで行きたい」と意気込みを語った。
また森川亮社長は社内イベント後、記者団に対して、「普及が右肩上がりに伸びているスマホにアプリを特化させたことで、多くのユーザーに受け入れられた」とコメント。「これからもコンテンツやゲームなどを、さらに現地化させていく」と話し、アメリカやインドなどの市場開拓も視野に入れている考えも示した。
しかしその一方、株式上場に関しては、「可能性の一つ」とし、「様々な可能性がある。それらを探りながら検討している」と述べるにとどまった。(編集担当:滝川幸平)