岸田文雄外務大臣は国家安全保障戦略について「わが国として初めて策定された」意義を語るとともに「国際協調主義に基づく積極的平和主義というわが国の安全保障の基本理念を明らかにするもの」と位置づけた。
岸田外務大臣は「外務省として戦略に基づき、安定、かつ見通しがつきやすい国際環境を創出し、脅威の出現を未然に防ぐために力強い外交を推進する」考えを強調した。
特に「日米同盟の強化、アジア太平洋地域内外のパートナーとの信頼協力関係の強化を図る」考え。あわせて「国連外交の強化、軍縮不拡散や国際平和協力の推進、人間の安全保障の実現といった国家安全保障上の戦略的アプローチを着実に実施する」とした。
また、岸田外務大臣は「戦略を明らかにするということは我が国の方針の透明性を示すもので、是非、我が国の方針について理解を得るべく努力をしていきたい」と述べ、中国、韓国など近隣国に対して「直接に人を派遣するなどして説明の努力を続けている。これからも理解を得るよう努力を続ける」とした。
中国、韓国などへの説明については小野寺五典防衛大臣も「わが国の防衛力のあり方、考え方について説明をしており、我が国の防衛力というのは特定の国を想定した防衛力ではなく、あくまでも我が国の安全保障のために資するものということの位置づけについてご理解をいただく努力をしている」と語った。(編集担当:森高龍二)