11月20日、米・LAオートショーでSUBARUの旗艦車種「レガシィ(Legacy)」のコンセプトモデルを発表。日本のマーケットから北米市場をメインにしたマーケティング戦略にシフトすることが明確になった。現行型でも「日本で走らせるには大き過ぎる」とするユーザーが多いのだが、コンセプトモデルは現行モデルよりも更に大型化。北米のミッドサイズセダン市場を意識した戦略的なモデル。SUBARU独自の水平対向エンジンとシンメトリカルAWDにハイブリッドを組み合わせて投入する模様だ。世界的に見てもレガシィに対抗し得るフォーマルなミッドクラス四駆セダンをラインアップするのはアウディぐらいで、そのフルタイム四駆という走行性能において希有な存在と言えるのだ。そのレガシィがクローバルマーケットを目指す戦略車としての立ち位置を明確にしたのである。
次期レガシィの諸元は、車両寸法、全長×全幅×全高4930×1940×1500mm、ホイールベース2880mm。タイヤサイズ265/40ZR21。乗車定員4名。完全なLクラスセダンだ。タイヤサイズからパワーユニットは総合出力400ps近くを発揮するハイブリッドとなろう。
一方、2013年の東京モーターショーでコンセプトカーが提示された「クロススポーツ・デザインコンセプト」が現実味のあるモデルだ。これはトヨタとの共作「86&BRZ」をベースにした狩猟などに使うスポーツワゴン“シューティングブレーク”のスタディモデル。86&BRZよりもボリュームのあるフロントマスク、2ドアながら長く伸びたルーフが特徴的でスタイリッシュなエクステリアを構成する。パワーユニットなどの諸元はまったく分からないが、新型レヴォーグの300psボクサーエンジンとAWDを移植すれば、スタイリッシュで速い“シューティングブレーク”が完成する。
もっと現実的な新型がレヴォーグのセダンモデルと言える「SUBARU WRX」だ。LAオートショーで発表したリリースによると、新型WRXの商品コンセプトは、“Pure Power in Your Control”。2リッター水平対向直噴ターボエンジンの強烈なパワーと徹底的に剛性を高めたボディとシャシー組み合わせたAWDスポーツセダン。トランスミッションは、6速マニュアルに加えてスポーツリニアトロニックを新規設定。滑らかな変速モードだけでなく、シャープな変速レスポンスを実現する8速マニュアルシフトモードも備える。2014年のSUBARU SPORTSは楽しみが凝縮されている。(編集担当:吉田恒)