2013年BMW/グランツーリスモで3シリーズの充実を図り、4シリーズをも追加

2013年12月30日 17:54

bmw 3_GT

6月に日本デビューした「BMW320i Gran Turismo」、ボディサイズ全長×全幅×全高4825×1830×1510mm、ホイールベース2920mm。価格は503.0万円から。

 2013年、BMWは3シリーズの充実を図った。6代目の現行3シリーズは2012年1月に発売された同社の基幹車種だ。日本国内でフォルクスワーゲン・ゴルフに次ぐ第2位の量販モデルで、BMWにとって日本における最量販車種だ。

 これまで、同シリーズはセダンとツーリング(ステーションワゴン)の2ボディ・ラインアップだった。が、グランツーリスモ(GT)という名の後席にゆとりがある3シリーズを6月から展開した。簡単にいうと同シリーズのロングホイールベース(2920mm/セダン比+110mm)版ではあるが、やや車高が高く運転席のヒップポイントも高い。ゆえに乗降性の良さが特徴だ。スタイリングはファストバックの5ドアで、後席にも乗員を乗せた長距離ドライブに適するという意味で「グランツーリスモ(GT)」というネーミングとなったようだ。3シリーズほどの車幅(1800mm程度)が日本で使うには好ましいと考えるユーザーが多く、それがシリーズ全体の販売台数を引き上げていること。そんなことは、BMWも百も承知している。が、「後席足元が窮屈だ」という声も多く、それに応えるモデルの追加である。

 一方、BMWにとって初めて4シリーズという新たなモデルが登場した。これは従来のBMWの文法なら3シリーズクーペと呼称したクルマだ。BMWの4/6シリーズとはクーペを意味することに決まったようだ。先代にあたる3シリーズクーペに比べると全高は25mm低められ、前後のトレッドを広げたワイド&ローのスポーティなルックスとなった。カッコ良い2ドアクーペだが、後席が大人2名乗車の実用に耐え得るところも美点だ。今後、この4シリーズはラインアップの充実が図られるはずで、これまでどおりカブリオレが登場。もしかすると6シリーズ同様にグランドクーペ、つまり4ドアのクーペも加わる可能性がある。

 BMWといえば世界でも唯一無二のストレート6、つまり直列6気筒だが、2013年にアルピナの410ps/61.2kg.m(600Nm)を発する3リッター直6ツインターボを搭載した「アルピナB3 Biターボ」も日本に上陸した。これは、セダンとツーリングをラインアップする。

 このアルピナを横目で睨みながら、3/4シリーズは“次期Mスポーツ”の開発を進めているのは間違いない。(編集担当:吉田恒)