2020年のCO2排出規制を前に大きくEVにシフト、VW

2014年01月09日 06:43

VW Twin up!

2013年の東京モーターショーで展示されたPHVの「Twin up!」。90.9km/リッターという凄い燃費を叩き出している

 欧州では2020年にメーカー毎に販売した車両1台あたりのCO2排出量95g/km規制が実施となる。この規制をクリアするには大幅に燃費アップしたモデルをある程度の量を販売しなければならない。

 そこでドイツ車メーカー各社が昨年から取り組みを強化したのが、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)およびプラグインハイブリッド車(PHV)の開発だ。

 フォルクスワーゲン(VW)が進めた具体的な方策は、まずガソリン&ディーゼル内燃機関の改良、車体の軽量化、空気抵抗の低減など実直で真面目な手法による改善だ。それらと同時進行でPHVやEVなどのパワートレーンを進化させていくという方策で臨む考えだ。

 2013年11月開催の東京モーターショーでもVWはゴルフとup!の2台のEVと「Twin up!」というPHVを展示した。このうち、EVの2台については完全に欧州仕様の市販モデルであり、市場投入はすぐにでも可能だ。ゴルフのスポーツモデル「R」よりも日本上陸が早くなる可能性もある。

 もう1台のPHV「Twin up!」はBMWi3に対抗するモデルといわれる。パワートレーンについては別項でも述べたが、車両のフロント部分に搭載された2気筒800ccのディーゼルTDIエンジン(35kW)、電気モーター(35kW)、7速DSG、パワーエレクトロニクスで構成したシステム総合パワーは55kWを発生するハイブリッドユニットだ。リヤシート&ラゲッジルームの下にリチウムイオン電池(エネルギー容量6.6kWh)を搭載。車載電装システムのための12Vバッテリー、そして33リッターの燃料(軽油)タンクからなる「フューエルストレージ(燃料貯蔵)システム」が搭載されている。

 車両重量1200kg強の「Twin up!」をモーターだけで時速125km/hまで加速させる動力性能を秘める。また、エンジンとモーターを組み合わせた走行で最高速度140km/hを達成し、4人乗りのクルマとして歴代最高1.1リッター/100kmの燃費を実現した。日本風に言うと“90.9km/リッター”という好燃費を実現する。

 VWのEVとPHV戦略、かなり現実的で完成度が高い。欧州で市販化された後に日本にやってくることになる。(編集担当:吉田恒)