1-6月期の統計を見て「2013年、輸入車販売が堅調だ」と書いた記憶がある。年度後半に至っても、その傾向に大きな変化はなく、国産車販売が低迷するなかで輸入車の販売は堅調を超えて好調だ。1-11月期累計で24万6915台の輸入新車乗用車が登録(JAIA調べ・以下同)され、前年比116.3%を記録した。
この輸入車販売を牽引しているのは、「独・四天王」ともいえるAUDI、BMW、MERCEDES、そして輸入車販売1位のVOLKSWAGENだ。
そのVW車の1-11月期の販売台数は5万9551台(前年比117.7%)。12月を待たずに昨年実績を超えた。その好調の要因は、2012年にデビューした最も小さなVW車ながら安全性能は超一級の「up!」、コンパクトで日本のインフラにマッチした根強い人気の「Polo」、ファニーでエモーショナルな「Beetle」、そして2013年6月に日本市場に導入したVWを代表する「Golf」という4本柱にある。
なかでも、ゴルフはTV・CMにサザンオールスターズを起用するなど、積極的な販促策でも注目された。また、今期「2013-2014 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を獲得した初の輸入車で、11月の販売台数は2418台。単月登録台数で過去最高を記録した。秋にはスポーティHBとして「GTI」モデルを追加、12月末にはステーションワゴン「Variant」を投入してラインアップを拡充している。このヴァリアント、年明け1月にはTV・CMを打つ。CM出演するイメージキャラクターは、あの氷室京介だ。
VW、2013年の第43回東京モーターショー(TMS)では、大手国産車メーカー並みの大きなブースを構え、一度TMSから撤退したという経緯を忘れさせる積極策に出ているドイツメーカーといえる。(編集担当:吉田恒)