2013年のブランド別輸入車登録台数(1-11月期台数/前年比/JAIA調べ)でベスト3は、フォルクスワーゲン(5万9551台/117.7%)、メルセデスベンツ(4万7483台/131.6%)、BMW(4万0356台/113.5%)だ。
そして、それに続く第4位にアウディが入る。4位まですべてドイツメーカーなのだが、アウディだけが4万台に届かない2万5503台(115.4%)と大きく水を空けられている。モデル別の販売実績(1-9月期)をみても、アウディA4がやっと15位に顔を出す。
2013年、ようやくアウディA3が10年振りに新型にスイッチして日本にも導入された。新型A3は、“小さなプレミアムカー”をコンセプトに1966年に日本で販売を開始したモデルで、今回の新型は2004年に導入した2代目につづく3代目のモデル。内外装のデザインをクリーンでモダンなテイストに一新。同時に、ボディの軽量化、エンジンの効率化を推し進めた。
兄弟車であるVWゴルフのプラットフォームをベースに開発された新型は、高い質感を持ったアウディらしいエクステリアデザインが特徴だ。奇をてらった部分もなく、そこはかとなく高級感を醸し出している。
ボディサイズはゴルフとほぼ同じ。ホイールベースは旧型比で60mm伸びて2635mm。全長も35mm拡大して4325mm、全幅×全高は1785×1465mm。
エンジンは、最高出力122ps(90kW)と最高出力140ps(103kW)を発生する1.4リッター直噴ターボ。最高出力180ps(132kW)の1.8リッター直噴ターボの3種をラインアップ。1.8 TFSIエンジン車だけにアウディの真骨頂であるクワトロシステム(4WD)を組み合わせた。
ゴルフとの大きな違いはトランスミッションで、ゴルフのDSG(2ペダル)に換えてすべてオートマティック。1.4リッターエンジンは7速AT。1.8クワトロには6速ATを組み合わせた。
インテリアはシンプルでクオリティも高い。ソフトパッドを使用したダッシュボードや、タッチのいいスイッチ類など、まさにアウディ・クオリティといえる。
しかし、A3にとって不運なのは同じプラットフォームを採用するVWゴルフの日本導入よりも4カ月遅れの9月デビューとなったことだろう。また、A3と兄弟車にあたるゴルフとの決して小さくない価格差も気になるところだ。
クワトロシステムを武器にした、この新型A3がもう少し早い時期に日本上陸を果たしていれば、輸入車ランキングも違う結果になっていたかもしれない。(編集担当:吉田恒)