外務省は安倍晋三総理が『東方新報・時報』向け春節メッセージの内容を23日発表した。それによると「謹んで春節のご挨拶を申し上げます。日本で御活躍されている華人の皆様と共に新年をお祝いしたい」との文面で始まり、「日中関係は日本にとって最も重要な二国間関係の一つ」との考えを冒頭に示した。
そして「日本にとって中国は最大の貿易相手であるとともに、中国にとって日本は最大の投資国であり、日本企業は中国で1千万人の雇用を創っています」と経済のつながりの強さを特に紹介した。
あわせて人的往来についても、日中国交正常化以降の40年あまりの間に「年間2万人から495万人へ大きく伸びている」とし、両国交流の広がりを提示した。
そのうえで、安倍総理は日本の外交姿勢について「自由で民主的な国を作り、ひたすらに平和の道を邁進してきました。今後もこの姿勢を貫くことに何ら変わりはありません」と強調。
「国際協調主義に基づく積極的平和主義の観点から国際社会の平和と安定にこれまで以上に貢献していきます」との姿勢をアピール。
そして「こうした基本的姿勢は日本にお住まいの皆様には十分ご理解いただけると考えます」と、その姿勢は日本在住者なら理解頂けているとの認識を示した。
そのうえで、安倍総理は「日中両国は今後さらに手を携え、地域と国際社会全体の発展のために責任を果たしていかなくてはなりません。そのためには日中間に個別の課題があっても、それを二国間関係全体に影響させないようコントロールしていくとの戦略的互恵関係の原点に立ち戻ることが必要です。両国の間では首脳レベルを含めて、様々なレベルで対話を行っていくことが重要。私の対話のドアは常にオープンです」と首脳会談を要請、期待する内容にもなっている。(編集担当:森高龍二)