【日経平均】リスクオフに「追証」不安も重なり295円安

2014年02月03日 20:16

 前週の決算が良く31日に大幅高になった富士通<6702>は23円高と続伸したが、NEC<6701>は昨年来高値を更新したものの1円安と反落。しかし完全子会社化するNECフィールディング<2322>は133円高で値上がり率5位に入っていた。後場に発表した4~12月期の決算が良かった三菱電機<6503>は11円高。リコー<7752>は通期業績見通しを下方修正しても69円高で値上がり率11位。TDK<6762>は通期の営業利益見通しが市場予測を下回って405円安と売られた。アドバンテスト<6857>は32円安で昨年来安値を更新した。決算内容が良かったセイコーエプソン<6724>は354円高で値上がり率2位、HOYA<7741>は68円高、日本ユニシス<8056>は値上がり率4位の116円高で、3銘柄とも昨年来高値を更新している。液晶用半導体から撤退し自動車用に集中すると報じられたルネサスエレクトロニクス<6723>は13円安だった。

 住友重機械工業<6302>は10~12月の受注予想を上方修正したのを好感されて21円高で終えた。アサヒGHD<2502>は31日終値ベースの時価総額がキリンHD<2503>を上回ったというニュースがあったが13円安。キリンHDは5円安。ビール類のシェアは2001年に抜いたが、「プレミアムビール戦争」の決着はまだついていない。後場に4~12月期の決算を発表したアステラス製薬<4503>は93円安と嫌気され、ゼリヤ新薬<4559>は消化器系の難病の治療薬を日欧共同で開発すると伝わったが98円安だった。大衆薬、化粧品など5000品目のネット販売に乗り出すニュースがあった日本調剤<3341>は42円高だった。

 ゲーム関連株では「三国志」のコロプラ<>は350円安。恋愛ゲームのボルテージ<3639>は99円高で値上がり率12位だったが、エイチーム<3662>は750円安だった。

 31日に阪急、阪神両百貨店を擁するH2Oリテイリング<8242>が関西のスーパーのイズミヤ<8266>を買収し経営統合すると報じられ、H2Oリテイリングは77円安、イズミヤは25円高で値上がり率14位。統合後、イズミヤは上場廃止になるという。業績不振で投資ファンドに買収されて上場廃止になったが、「ガスト」などファミリーレストランの業績回復で、すかいらーくが再上場するというニュースが流れた。同業のロイヤルHD<8179>は16円安。デフレ下でファミレスを圧倒したのはファーストフードだが、ゼンショーHD<7550>の4~12月期決算は営業利益が5割減で10円安。しかし今後は消費増税後に消費者の節約ムードの高まりも予想され、「ファミレス復権・ファーストフードに陰り」と判断するのはまだ早い。(編集担当:寺尾淳)