マクドナルド、原田氏退任。カサノバ氏がCEOに

2014年02月22日 11:00

 19日、日本マクドナルドホールディングス<2702>は、原田泳幸社長兼CEOが代表権のない会長に退き、代わりに主力事業会社である日本マクドナルドの社長兼CEOサラ・カサノバ氏が就任するとの人事を発表した。サラ・カサノバ氏の就任は3月25日の株主総会を経て決定される。原田泳幸氏は経営の第一線から身を引き、取締役会議長などを務めることとなる。10年間続いた原田体制は終了となり、新たに社長に就任するサラ・カサノバ氏のもと、低迷している業績の回復を目指す。

 原田泳幸氏はアップルコンピュータ(現アップル)日本法人社長を経て、2004年に日本マクドナルドの経営を任され、それまで不振続きであった業績の回復に成功した。しかし最近では、6日に発表された13年12月期連結決算が2期連続で減収減益となるなど、外食チェーンやコンビニエンスストアとの競争激化により苦戦を強いられていた。

 今回の人事発表に関して原田泳幸氏は、「今後の重要な成長戦略はグローバルとの連動であり、それをリードしていく人材をマクドナルド全体の中で育成してきました。今回、サラ・カサノバがこの職務を推進できることを確信します」とコメントしている。またマクドナルド・コーポレーション最高執行責任者(COO)のティム・フェントン氏も、「サラは日本マクドナルドのリーダーとして、新しい職責への移行を極めて順調に行い、日本でのビジネスの成長のために全力を傾けています」とし、「サラを中心とする日本マクドナルドの新しいリーダーシップチームが原田さんの築き上げてきたビジネスの強固な基盤の上に更なる成長を実現してくれることを確信しています」とのコメントを発表している。

 サラ・カサノバ氏は、1991年1月にマクドナルドカナダ入社。07年に日本マクドナルド上席執行役員、12年にマクドナルドシンガポールアンドマレーシアリージョナルマネージャーを経て、13年8月に日本マクドナルドの社長兼CEOに就任。新体制のもと、日本マクドナルドホールディングスは低迷する業績からの脱却を図る。(編集担当:滝川幸平)