フランスのシトロエン・プジョー・グループが日本導入するコンパクトモデルのパワートレーンが刷新された。
シトロエンの5ドアHBコンパクトのC3とそこから派生したスポーティ3ドアHB車のDS3のエンジンとトランスミッションが換装されて日本でもリリースとなった。
今回発表されたシトロエンC3とDS3に搭載する新開発の1.2リッター3気筒エンジンは、プジョー・シトロエン・グループの次世代ガソリンエンジンとして開発され、Bセグメントモデルに搭載するEB2型エンジン。小さな3気筒エンジンながら最高出力82ps/5750rpm、最大トルク12.0kg.m(118Nm)/2,750rpmと優秀な値を示しながら、エンジン重量は約20%削減し、コンパクトサイズとなった。また、燃焼効率を最適化するための無段階可変バルブタイミング(VVT)を搭載した。
組み合わせる新開発のオートマチックモード付5速ETG(Efficient Tronic Gearbox/エフィシェント・トロニック・ギアボックス)は、プジョー・シトロエン・グループが新たに開発した軽量かつコンパクトなデュアルクラッチ式2ペダルのトランスミッションである。オートマチックモードとパドルシフトによるマニュアルモードを備え、レスポンスの良いダイレクトな走行に貢献する。スムーズなギアシフトプログラムと操作性に優れたクリープ機構、ヒルスタートアシスタントなどの運転者支援システムも備えた。
このパワートレーンはシトロエンC3の2つのグレードとDS3 Chicに搭載される。
今回のマイナーチェンジで搭載された、新しいエンジンとトランスミッションなどによってC3とDS3 Chicは、アイドリングストップ機構など燃費向上機構を組み合わせJC08モード燃費で旧モデル(1.6リッター/4AT車)比で約49%-57%アップの18.6-19.0km/リッターへと大幅に改善した。
日本ではマイナーなシトロエンのコンパクト・ハッチバック車のC3とDS3。今回のマイナーチェンジで日本車やドイツ車と戦える快適性と環境性能を獲得した。以前から評価が高い個性溢れるデザイン性の高さに加え、運動性能と快適性に磨きをかけた熟成のフレンチコンパクトとなった。シトロエンの末娘と末弟は、これからが旬なのかもしれない。一度ステアリングを握ると、その快適で素直なハンドリング性能と乗り心地に驚くはずだ。
最後に価格、C3は203.0-233.0万円。DS3 Chicは247.0万円。全長4m未満で全幅1730mmのフレンチコンパクト。お洒落でシックな1台だ。(編集担当:吉田恒)