ソチ冬季五輪に出場するスキー・アルペン女子レバノン代表選手、ジャッキー・シャムーンさんのヌード画像がネット上に出回り、本人が謝罪するほどの事態となっている。
問題の写真は、3年前ジャッキーさんがレバノンでカレンダー用の写真撮影をした際に同時に撮影されたと見られるもので、裸体の一部をスキー用具などで隠したもの。画像が出回りレバノン国内のテレビで放送されると、シャムーンさんは「動画と写真は、写真撮影の準備段階を収めたメイキングの一部で、公開されるはずではなかった」と説明。「皆さんに謝罪します。レバノンは保守的な国であることは私も知っているし、これらの画像はわれわれの文化を反映するものではありません」と謝罪した。
本人の意図せぬところでの画像等の流出は後を立たない。シャムーンさんにしても3年前に撮影した画像がこのタイミングで流出してくるとは思わなかったのではないだろうか。実際、これまでに蓄積された膨大なデジタルコンテンツの管理を不安に思う人は多い。
エフセキュア株式会社によれば、ユーザーの33%が、自分のコンテンツに対するコントロールを失っているように感じているとのこと。特にネットやモバイルを使いこなすマルチ・デバイスのユーザーのほうが、PCなどの単一デバイスのユーザーよりも強く感じているそうだ。
また、デジタルコンテンツのセキュリティに関しては、クラウド上のストレージやバックアップ・サービス、あるいはSNSでの自分のコンテンツに対する不正アクセスについて、平均59%の人が懸念を示している。コンテンツのアップロード先の1位は、Facebook。マルチ・デバイスユーザーの約半数が週に一回以上Facebookへコンテンツをアップロードしている。次に続くのがYouTubeだ。
FacebookをはじめとするSMSを介して一度ネット上にアップされた画像は、コピーが容易であるため、本人が削除したとしても場合によっては永遠に出回り続けることになる。また、自分がアップロードしなくても、自分も一緒に写った写真が友人にアップロードされてしまうというケースもある。
一度アップロードしてしまったコンテンツを完全に管理することは難しい。英国で行われた元空き巣へのアンケート調査によると、約8割が「ターゲットを特定する際にFacebookやTwitterを使う」と答えたという。友人だけとシェアするつもりの画像も、思いもよらない人に見られている可能性がある。デジタルコンテンツの扱いは慎重に。(編集担当:堺不二子)