内閣府の社会意識調査で「国や社会のことにもっと目を向けるべき」との社会志向が減少し、「個人生活の充実をもっと重視すべき」の個人志向が増加したこと分かった。
調査は社会や国に対する基本的意識の動向を調べ、一般行政の基礎資料にする目的で日本国籍の成人男女1万人を対象に今年1月16日から2月2日までの間で個別面接で実施。6186人から回答を得た。内訳は男性2816人、女性3370人。
それによると、昨年2月の調査に比べ、社会志向は3.8ポイント下がり49.5%になった。一方、個人志向は4.9ポイント上がり39.1%になっていた。社会志向は大都市で高く、性別では男性の個人志向が高い。年齢別では個人志向が20代で高くなっていた。
一方、社会貢献意識で何か社会のために役立ちたいと思っているかでは65.3%が思っていると回答。前回調査とあまり変化なかった。
社会貢献の内容では「社会福祉に関する活動(老人や障害者などに対する介護、身の回りの世話、保育など)」をあげた割合が37.6%と最も高く、「町内会などの地域活動(お祝い事や不幸などの手伝い、町内会や自治会などの役員、防犯や防火活動など)」が34.13と続き、「自然・環境保護に関する活動(環境美化、リサイクル活動、牛乳パックの回収など)」が32.4%、「自主防災活動や災害援助活動」が26.9%、「自分の職業を通して」が26.7%となった(複数回答、上位5項目)。前回の調査結果と大きな変化はなかった。(編集担当:森高龍二)