一般社団法人 日本ショッピングセンター協会は24日、2014年2月の既存ショッピングセンター(SC)の販売調査統計報告を発表した。2月の全国のSC売上高は前年同月比1.0%減と、前月から一転して前年を上回ることができなかった。
この調査は、サンプル数は502SC(回収率50.2%)、2012年12月末現在の全SC3096SCの中から立地別・SC規模別に1000SCをサンプル抽出し、調査したもの。大都市として、札幌・仙台・千葉・東京区部・川崎・横浜・名古屋 ・京都、大阪・神戸・広島・福岡・北九州、中都市として大都市を除く人口15万人以上の都市、小都市として人口15万人未満の都市に区別した。
その結果、調査対象502SCの合計値である売上高(総合)は、前年比1.0%減の3687億2915万円となった。店舗面積は同0.2%減の208万26m2、1SCあたりの売上高は7億3452万円となった。
2月前半は、気温の低い日が続き、春物衣料の動きが鈍く、冬物セール品も品薄のため、売上を伸ばすことができなったという。また、関東甲信地方を中心に2週連続の大雪により、営業時間の短縮や休業、道路の閉鎖等で来店客数が減少したこと、物流も滞り品薄状況が続いたことも大きく響いたとしている。
一方、2月後半は気温が上昇して春物衣料を中心に動きだしたこと、また消費増税前の駆け込み需要で比較的単価の高い化粧品や貴金属、時計、家具、家電等が伸長していると報告が見られたものの、前年をクリアするまでには至らなかったとした。
地域別でみると、北海道は同4.5%増となった。国内外からの観光客数の増加や、リニューアル効果などにより好調な結果になった。また、近畿は0.1%増で8ヶ月ぶりにプラスに改善した。
同協会によると、1年通期では2008年以降、12年を除き、マイナスが続いている。しかし、今年の1月は0.4%増と好調だった。2月もマイナスとはいえ、下げ幅も0.1%と小さく、大雪という予想外の障害もあったため、今後はSC売上も上向き、さらには消費全体も上向くことを期待したい。(編集担当:慶尾六郎)