2012年のパリサロンでコンセプトカーが公開され、昨年の東京モーターショーで実車が展示されたプジョーのスポーツモデル「PEUGEOT RCZ-R」が正式に発売となった。
RCZ-Rは仏プジョー社のモータースポーツ部門「プジョー・スポール」がベースとなったRCZを徹底してチューンアップしたスポーツクーペだ。日本に導入されるこのクーペは、モロカン・レッド、オパール・ホワイト、ベルラネラ・ブラックの3色のボディカラーが用意され日本では限定150台の販売となる。
ボディサイズは全長×全幅×全高4295×1845×1350mm、ホイールベース2610mm。1600cc直列4気筒直噴ガソリンエンジンをターボで過給し、最高出力270ps(199kW)/6000rpm、最大トルク33.7kg.m(330Nm)/1900rpmというアウトプットを示す。オリジナルRCZの最高出力が200psだったので、そのチューニングレベルの高さが分かるだろう。ハイレベルのチューンを受けたターボエンジンだが、「ユーロ6」に対応する環境性能も備えている。
組み合わせるトランスミッションは6速マニュアルだけの設定で、ステアリング位置もレフトハンダーだけ。駆動方式はFFという、ほぼ欧州仕様のままのマニアックな設定である。
このパワートレーンを支えるサスペンションは、フロントマクファーソンストラット式、リアトーションビーム式とFF車として堅実な足まわり。トルセンLSDが標準装備され、高速安定性と高いコーナリング性能を実現したという。タイヤは9J×19インチホイールに235/45ZR19となる。
この高い動力性能に対応してブレーキも大幅に強化され、フロント側のディスク径は380mm、キャリパーも4ポッドとなっている。
インテリアではアルカンターラとレザーで構成するフロントの新設計スポーツシートが特徴的。エクステリアでは大型リアスポイラーとツインテールマフラーがスポーツクーペを主張する。
当面の強力なコンペティターはアウディTTあたりとなるだろうが、ルノー・ルーテシアRSや来春デビューのホンダ・シビック・タイプRなども恰好のライバルとなりそうだ。
日本における販売価格は8%の消費税込みで540.0万円だ。(編集担当:吉田恒)