昨年11月に発売したトヨタのクロスオーバーSUV「ハリアー」が絶好調だ。今年1月に4617台、2月5243台、3月7020台を販売し、今年3カ月だけで1万7000台弱のハリアーが売れた。当初の目標が月販2500台だから新型の人気の高さが分かるというもの。
ハリアーは、1997年の初代モデル発売以来、高級クロスオーバーSUVとして新ジャンルを開拓し、プリクラッシュセーフティシステムを世界初導入するなど話題となったクルマだ。が、レクサスRXとの併売などで一時期フォードアウトしていた経緯がある。
しかし、昨年デビューした新型は、先代に比べてややコンパクトとし、エンジンも2リッターをメインに、ハイブリッド車をラインアップする。
ところで、この新型ハリアーを次期愛車候補として検討している人は少し待ったほうが良いかもしれない。
昨年の東京モーターショーなどでコンセプトカーとして紹介されたレクサスのクロスオーバー車「レクサスLF-NX」をご存じだろうか。このLF-NXのほぼ市販バージョンとも言える「レクサスNX」が、4月20日(一般公開は23日から)に開幕する第13回北京モーターショーでワールドプレミアとなる。
トヨタが事前に公表したリリースには詳細なスペックは無い。が、エクステリアデザインはレクサス車共通のスピンドルグリルが特徴のアグレッシブな造形だ。が、サイドシルエットなどはハリアーに酷似している。明らかに兄弟車である。装備などもハリアーとそっくりで、タブレット端末のようなタッチパネルによるコントローラーやスマートフォンを置くだけで充電できる非接触充電などもハリアー同様に備わる。
発表されるラインアップは「NX200t “F Sport」と「NX300h」で、前者には2リッター4気筒ターボエンジン搭載車で、後者は2.5リッター4気筒エンジンをモーターがアシストするハイブリッド車だ。
後者のスペックは明らかにハリアーのハイブリッドモデルと共通の2.5リッター2AR-FXRエンジンとモーターを組み合わせ、電気式四輪駆動としたモデルと同じシステムであろう。
一方のNX200tは、ハリアーには存在しない2リッターガソリンエンジンにターボチャージャーを搭載したスポーツモデルだ。
発売時期や価格についてはモーターショーでも発表されないかもしれないが、大まかなスペックは公開されるだろう。筆者の予想ではハイブリッド車のスペックはハリアーとまったく同じ。ターボ車のエンジンスペックは出力250ps以上、トルクは35.0kg.m以上になるものと思う。
価格はレクサス車がハリアーを上回る。が、もしかすると、NX200tの発売後に、ハリアーにもターボエンジン搭載車が追加される可能性も否定できない。(編集担当:吉田恒)