4Kとはフルハイビジョンの解像度1080iの4倍という意味で、超高解像度な映像だ。最近では映像機器の大型化に伴い、対応製品も好調で、特に50型クラスの液晶TVの需要を牽引している。
総務省では、TV、放送にとどまらず、デジタルシネマやデジタルサイネージ(電子看板)などへの広がりも期待できる上、関連機器やコンテンツ制作などのノウハウの輸出にも繋がる可能性を秘めているとして、この4Kやさらには倍の解像度となる8K技術の普及を推進している。
株式会社NTTぷららは7日、同社が運営している映像配信サービス「ひかりTV」が、2014年4月8日より順次、商用の光回線を通じた4K映像のビデオオンデマンド(VOD)トライアル配信を実施すると発表した。全国の量販店やNTTグループのショールーム、エントランスなどに配置する。
このトライアルでは、従来の約2倍の映像圧縮性能を有する動画圧縮方式H.265/HEVCを採用。NTT東日本およびNTT西日本が提供するフレッツ光ネクスト上で約30Mbpsの通信速度で配信し、トライアル用に開発したチューナー(STB)を通して秒間60フレームの4K映像を提供する。
STBはHDMI2.0により市販の4Kテレビと接続できる。また、タブレット上で動作する専用リモコンアプリにより画面を操作する。視聴できる映像は、株式会社NHKエンタープライズの作品を提供するほか、自主制作したドキュメンタリー「下町ボブスレー」など計10作品である。
設置場所は、NTTグループショールーム NOTE、NTTコミュニケーションズ日比谷ビルエントランス、NTT東日本 本社エントランス、NTT西日本 本社エントランス、NTTぷらら 本社エントランス。このほか、全国の大手量販店(7カ所)に順次展開を予定している。
また、トライアル配信を通じてさらなる技術開発・検証をおこない、ユーザーの声を反映した上で、14年10月からのNTTの高帯域・高品質な光回線を利用した商用サービスの開始を目指す。(編集担当:慶尾六郎)