3月の外食産業の売上高、2ヶ月ぶりにプラス

2014年04月29日 13:23

 日本フードサービス協会が25日、2014年3月の市場動向調査を発表。それによれば、加盟する205社の3月の売上高は前年同月比1.7%アップ(全店ベース)という結果であった。大雪に見舞われた2月から一転し、高単価メニューが好調だったファミリーレストランが前年同月比3.9%アップと売り上げを伸ばしたことなどが寄与し、2ヶ月ぶりのプラスとなった。調査対象は205社、3万1981店舗。

 消費税増税前の駆け込み需要が発生したことにより、ショッピングセンターなど商業施設内の店舗が売り上げを伸ばした。また牛丼などのチェーンで新商品の人気が高く集客が伸びたことなどが影響したようだ。

 客数は前年同月比0.7%ダウンと2ヶ月連続で減少。客単価は前年同月比2.4%アップと11ヶ月連続で増加した。3月は天候に恵まれ、大雪のあった2月から一転して売上高は前年を上回った。ファミリーレストランが全体を牽引する一方、ファーストフードや曜日回りが影響したパブ・居酒屋で客数がダウンした。

 ファミリーレストランはすべての業種で売上高・客単価が前年同月を上回り、好調に推移した。高付加価値商品や、高単価商品が利用者から支持された模様。業種別の傾向も同様に好調で、特に「焼き肉」が前年同月比10.4%アップ、「和風」が前年同月比5.9%アップと好調に売り上げを伸ばした。

 パブ・居酒屋では、去年よりも繁忙日である金曜日・休前日の数が少なかった影響を受けて、3月の客数は売上高が前年比93.2%、客単価が前年同月比98.5%、客数も前年同月比94.6%と大きく前年を下回る結果となった。ディナーレストランでは高付加価値メニューの改定が功を奏し、売上高は前年同月比103.4%であった。

 喫茶は4月からの春のキャンペーンを前に販促機会が少なかったことや、店舗数が減少した影響もあり、売上高は前年同月比98.7%、客単価は前年同月比101.1%、客数は前年同月比97.7%という結果であった。ファーストフードの売上高は前年同月比101.7%、客単価は前年同月比102.9%、客数は前年同月比99.0%であった。(編集担当:滝川幸平)