頭や手などに装着するカメラやセンサーなどの小型装置であるウェアラブルデバイスが注目を集めている。中でもGoogleのGoogle Glassは14年年内にも一般初されるとされており、その動向は注目の的になっている。すでに、Amazonでも予約を受け付けており、4月15日には米国で24時間限定で発売された。日本でもこのときの商品がヤフオクなどで取引されている。しかし、まだ価格は日本円で20万円台とかなり高価だ。
今回、そのGoogle Glassをはじめとしたウェアラブルデバイスを航空機の整備作業や貨物の搭降載作業などに活用しようという試みが開始された。日本航空<9201>(「JAL)と野村総合研究所<4307>(NRI)は2014年5月1日より、米国のホノルル空港にてウェアラブルデバイスを用いた先進的な業務スタイルの追求を目的とした実証実験を開始した。
航空機の整備作業や貨物の搭降載作業を、効率的にかつ確実に実施可能とするシステムの導入を目指し、眼鏡型のディスプレイで、インターネットやコンピューターにアクセスできるウェアラブルデバイスであるGoogle Glassなどを用いて、ホノルル空港での各業務の中で実証実験を行う。
また、手に装着し、眼鏡型ウェアラブルデバイスなどと連動するウェアラブルデバイスなどその他のウェアラブルデバイスの活用も検討していく方針だ。Google Glassは、現在、米国内でのみ試験運用を行っている段階のため、この実証実験も、米国内で実施している。
具体的には、ウェアラブルデバイスの持つ、カメラ機能や情報伝達機能を活かし、JAL本社スタッフが遠隔地にいる実務スタッフへの後方支援を行うと同時に、スタッフにハンズフリー環境を提供する。これにより、現場作業の効率性の向上や負担軽減を図る。
NRIは、企業と共同で新サービスの創出を目指す「NRI未来ガレージ」の一環として参画し、実際の空港の現場に必要なユーザーインターフェースの最適化などを進め、JALのより安全な運航管理業務とサービスの実現を目指す。(編集担当:慶尾六郎)。