脱原発鮮明にしない党若手リーダーに不満 

2014年05月15日 10:42

 菅直人元総理は「野党再編が進んでも脱原発を望む国民の受け皿となれる政党は生まれない」とエネルギー政策で原発のない社会をめざす政党が生まれてこないと嘆いた。

 菅元総理は「本来、民主党がその役割を担うべきだが、次世代のリーダーと目される議員ほど経済界や労働界が嫌がる脱原発を鮮明にしない」と脱原発に弱腰の後輩議員への不満を隠さない。

 また、野党再編の動きについて「今の野党の政界再編の動きは自民党に選挙で対抗できる大きい塊を作りたいという手段だけ」と批判。

 菅元総理は「(野党再編で)どういう社会をめざすかという目的が見えない。脱原発がはっきりしないのもそのためだ」と野党再編では、めざす目標(どのような社会をめざすのか)を明確にしたうえでの再編でなければ成果は生まれない旨を指摘。選挙対策のためだけの野党再編をけん制した。

 また、菅元総理は東電福島第一原発事故翌日に総理官邸を離れ、福島第一原発で所長と直接話をしたことについて「軽率と批判されたが、東電本店から正確な情報が届かず、担当する原子力安全・保安院はトップが原子力について素人で対策の提案がなく、直接現地の責任者と話すことが必要だった」とした。(編集担当:森高龍二)