パテント・リザルトは26日、独自に分類したパチンコ・パチスロ業界の企業を対象に、2013年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「パチンコ・パチスロ業界 他社牽制力ランキング2013」をまとめた。この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになるという。
このランキングの集計対象は、日本特許庁に特許出願され、2013年12月までに公開されたすべての公報のうち、2013年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された公報を抽出した。
集計の結果、2013年に最も引用された企業は、SANKYOの1751件、次いでユニバーサルエンターテインメントの1373件、サミーの902件となった。以下、ソフィアが756件、平和が679件、大一商会が677件、三洋物産が624件、オリンピアが561件、ニューギンが433、京楽産業が376件と続く。
1位のSANKYOの最も引用された特許は、「遊技機、演出表示制御方法、および演出表示制御プログラム(特願2003-12881)」で、後発の特許23件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別には三洋物産の22件、バンダイナムコゲームスの1件となっている。
2013年に、SANKYOの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は京楽産業の403件、次いで三洋物産の330件、サミーの236件となっている。
2位のユニバーサルエンターテインメントの最も引用された特許は、「遊技機(特願2005-263956)」で、後発の特許20件の審査過程で拒絶理由として引用されており、この20件のうち、17件がマルホン工業による出願となっている。
13年に、ユニバーサルエンターテインメントの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はSANKYOの250件、次いで京楽産業の207件、サミーの189件となっている。
3位のサミーの最も引用された特許は、「パチンコ遊技機(特願2004-64881)」で、後発の特許45件の審査過程で拒絶理由として引用されており、この45件のうち、41件がSANKYOによる出願となっています。
13年に、サミーの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はSANKYOの264件、次いで京楽産業の243件、三洋物産の159件となっている。
こうしてみると、各社お互いに激しく牽制しあっているのがわかる。トップの SANKYOは牽制力も高いが、逆に 各社から牽制されまくっている。一方、2位のユニバーサルエンターテインメントはほとんど他社から牽制されていない。いずれにしても、パチンコ・パチスロ業界のサバイバル戦争も激化しているのだ。(編集担当:慶尾六郎)