季節はもうじき梅雨を迎え、スギやヒノキなど花粉症のピークは過ぎてほっと一安心している人も多いのではないだろうか。花粉症を上手にコントロールするには、早い時期からの服薬が効果的だが、花粉症に悩む人で病院の薬を飲んでいる人は意外なことに3割弱にとどまった。一方で軽症の人を中心にまったく薬を使用しない人も3割強を占めており、花粉症に対する対処方法は様々なようだ。ちなみに市販薬のみ利用する人は4分の1で、人気商品は飲み薬では「ストナリニS」、点鼻薬では「ナザールスプレー」の満足度が高かった。
調査はネットリサーチのディムスドライブが今年4~5月に実施し、7431人から回答を得た。
花粉症の症状の有無では、「花粉症の症状がある」と回答した人は全体の47.4%。「重い症状がある」人は全体の5.7%で、花粉症の人のうち12.1%が重症であると回答していた。
花粉症の症状がある人に、鼻炎の症状に対して使用している医薬品を尋ねたところ、最も多かったのは「病院・診療所で処方された飲み薬」で27.9%と約3割。症状が重い人ほど「病院・診療所で処方された飲み薬」を使用しており、「重い症状がある」人では59.0%、「症状がある」人では34.8%、「軽い症状がある」人では12.9%が服用していた。
処方薬は使用せずに市販薬(飲み薬・点鼻薬)のみを使用している人は24.0%と、花粉症の人のうち4人に1人は市販薬で対処している。ちなみに「鼻炎の症状はあるが、薬は全く使用していない」という人も35.6%存在しており、特に「軽い症状」の人では50.3%と、半数の人が薬での対処をしていないと回答した。
花粉症薬について、処方薬ではなく市販薬を使用している理由として最も多かったのは「市販薬で十分効果があるから」の57.3%で、半数以上の人が市販薬で十分対応できると考えていた。また、「ドラッグストアなどで手軽に購入できるから」45.4%、「病院に行くのが面倒だから」31.1%という回答も多く、市販薬の効果の高さと、入手のしやすさの2つが主な理由のようだ。
1年以内に市販の「鼻炎薬」を使用した人は24.7%で、このうち最も使用されているのは「アレグラFX」4.0%、次いで「パブロン鼻炎カプセルS」2.6%、「ストナリニS」1.9%、「アレジオン10」1.5%と続いた。「アレグラFX」は花粉症の人の使用率が7.7%と高く、特に、重い症状がある人では16.4%と使用率が高かった。
点鼻薬では、「ナザールスプレー」が最も多く2.0%、次いで「アルガード鼻炎クールスプレーA」1.3%、「エージーノーズ」0.7%、「パブロン点鼻」0.6%と続いた。
市販の飲み薬で「総合的な満足度」で最も高かったのは「ストナリニS」で、79.6%と8割の人が満足しており、全体の65.9%と比べても特に高かった。これは効果の高さもさることながら、価格面での満足度が高かったことが反映された結果と思われる。
一方、点鼻薬の満足度が最も高かったのは「ナザールスプレー」で、71.8%と7割以上の人が満足しており、全体の65.8%と比べても特に高い結果となった。(編集担当:横井楓)