2050年までに自然と共生する世界を実現することを目標とし、2020年までに短期目標と20の個別目標の達成をめざす「愛知目標」(国連地球生きもの会議=COP10で合意され生物多様性新戦略計画)について、内閣府が行った自然共生社会に関する意識調査の結果、77.7%が「聞いたこともない」とほとんど知られていないことが分かった。
愛知目標の内容を知っていると回答したのは3.9%、内容は知らないが聞いたことがあるも14.4%にとどまっていた。目標達成のために国民への周知が求められている。
調査は6月7日から17日にかけて全国の20歳以上の日本国籍を有する人を対象に個別面接聴取方式で実施。その結果、1912人から有効回答を得た。
それによると愛知目標について聞いたこともないと答えた人は男性の75.2%、女性の80%。分からないとした男性も3.1%、女性で4.9%あった。
愛知目標は2050年までに自然と共生する世界の実現をめざし、2020年までに生物多様性の損失を止めるために効果的で緊急な行動を実施するというもので、個別20の目標として(1)人々が生物多様性の価値と行動を認識する(2)森林を含む自然生息地の損失を半減、可能ならゼロにする(3)少なくとも陸域の17%、海域の10%を保護地域などにより保全するなどをあげ、2011年度から取り組みをスタートさせている。認知度の低さは大きな課題といえよう。(編集担当:森高龍二)