日本生命保険が実施したアンケートによると、子供一人あたりに対する習い事費用が「昨年より増えた」と回答した人は35.1%、更に「今後増やす予定」と回答した人も25.0%にのぼることがわかった。アンケートは同社のWEBサイト上で行われ、4月1日から17日の期間に12,933人から回答を得た。国全体のデフレ脱却に先んじて教育費は早くも増加傾向にあるようだ。
習い事トップは男の子・女の子ともに学習塾で、幼稚園・保育園児から中学生までの全年代のうち4分の1以上が通っており、中学生に限れば43.8%にも達する。年齢が上がるほど学習塾に通う子の割合は増える傾向にある。また、水泳も人気があり、男の子では第二位、女の子でも第三位にランクインしている。その他、男の子ではサッカー・フットサルや野球・ソフトボール、体操教室が人気であるのに対し、女の子では音楽教室に通っている子の割合が高い。習い事の費用については子供の年齢が上がるにつれて高くなる傾向があり、中学生では一人あたり毎月2万円以上掛かっているとの回答が3割を超えた。今後についても25%が「増やす」と回答しているのに対し、「減らす」と回答した人は4.5%に留まった。
ニッセイ基礎研究所によると、親が子供にかける教育費は年々増加傾向にあるとのこと。例えば子供が2人いる世帯の年収に占める教育費の割合は40%にも達するという。高学歴志向は依然として根強く、それに伴って学習塾や英会話教室に通わせる費用は今後も増加し続けることになりそうだ。
高い教育費は子どもに対する愛情や期待の現われでもある。しかし、本人がイヤイヤ通っているような場合は節約の意味も含め、その習い事を続けるべきかどうか一度考えてみる必要があるだろう。また、小さいうちにしっかりと教育資金を貯め、成長した時に教育費用に困らないよう準備しておくことも肝心だ。お金さえ出せば子どもが立派に成長するわけでは決して無い。何よりも子どもと真摯に向き合い、その成長を家族全員で楽しむことが大切だろう。(編集担当:久保田雄城)