2013年度お稽古事ランキング調査によると、「家庭料理」「お菓子」「フラダンス」など女子力アップ系の習い事の順位が下がる一方で、「茶道」「着付け」など“和のお稽古事“がそろって躍進した。景気好転の影響か、学びの予算は過去5年間で最高の1万9,836円。学ぶ目的は「就職・転職のため」の割合が下がり、「プライベートを充実させるため」が増えていた。リクルートライフスタイルのスクール情報誌「ケイコとマナブ」が実施した「人気おケイコランキング」調査結果によるもの。
調査は全国の20~34歳男女を対象に2013年12月に実施した。回収数は男女とも518人。
「13年度 人気おケイコランキング~この1年間にやった学び事・習い事~」は、日本文化を再評価する傾向が強くなり、“和のおケイコ”が揃って順位アップした。具体的には“「茶道」(16→10位)、「着付け」(16→11位)、「生け花」(22→14位)と、揃って順位を5~8位上げた。「書道」も13位をキープしつつ0.2ポイント増であった。
1位「英語」2位「ヨガ・ピラティス」の人気は変わらずで、「英語」は10年連続不動のトップ。3位に「フィットネスクラブ」が「家庭料理」を抜き2年ぶりにトップ3入りした。他に「心理・カウンセリング」が39→20位へと大躍進した。
「2014年 人気おケイコ予測 ~今後やってみたい学び事・習い事~」では「英語」「ヨガ」「家庭料理」の人気は堅調。注目は4年連続で上昇傾向の「心理・カウンセリング」や“伸ばす・癒す”系の「リフレクソロジー」「バレエ」等の台頭だ。
上位の顔ぶれに変動はないものの、“和のおケイコ”である「書道」(16→11位)、文化遺産になった“和食”を学べる「日本料理・懐石料理」(24→22位)、「リフレクソロジー」(51→25位)等の人気が増加。特に13年度実施率が上がった「心理・カウンセリング」 (17→13位)は今後の実施意向でも5年連続で順位を上げているため、さらなる人気上昇が予測される。
学ぶ目的では、景気好転の影響か、09年から連続で上昇していた「就職・転職のため」が前年から9.2ポイント下がり、過去5年間で最も低くなった。逆に「プライベートを充実させるため」が2.1ポイント増、「好きなことに没頭するため」が4.2と大幅にポイントを上げた。学びの予算は趣味目的の習い事にかけることができる金額の上限が、過去5年間で最高金額(1万9,836円)になった。
男性の13年度 人気おケイコランキング、14年 人気おケイコ予測では、1位は「英語」で男女共に人気があるものの、女性のプライベート優先志向に対して、男性は上位に「簿記」、「フィナンシャル・プランナー」等ビジネス志向が強いことがわかった。
転職目的が減って好きなことをするための習い事が増えたり、費用の上限も過去5年で最高額を記録するなど、習い事市場に明るい兆しが見える調査結果となった。消費税増税を目前に控え、消費者の財布の紐が気になるところだが、調査結果を見るにそう悲観する必要もないのだろうか。(編集担当:横井楓)