スマートフォンの普及とともに、特に若年層でのスマホ依存などが問題視される昨今だが、ライオンの「スクラート胃腸薬ストレス解消プロジェクト」はこのほど興味深い調査結果をまとめた。それによると、スマホの電池切れによるストレスは、「夏にエアコンが壊れた時」や「満員電車で他人と肌が触れた時」に匹敵するストレスであり、「空腹時に店に行列ができている」といった食欲に関するストレスの1.8倍にものぼることがわかった。
ライオンは「スマホの電池切れとストレスに関する意識調査」を、20~40代の男女420人を対象に実施した。
夏にストレスを感じるのはどんな時かたずねたところ、「気温が高い時」が最も多く68.6%、次いで「暑さで眠れない時」49.6%、「渋滞に巻き込まれた時」37.6%と続いていた。「スマホの電池が切れて連絡が取れない時」は23.3%で6位となっていたが、これは「エアコンが壊れた時」26.5%、「満員電車でほかの人と肌が触れた時」24.8%に匹敵するストレスであることがわかった。
「(花火や夏フェスなど)お腹が空いているのにお店に行列ができているとき」にストレスを感じる人の割合が12.8%なのと比較すると、約1.8倍に上る。このことからライオンでは、「スマホの電池切れストレスは人間の3大欲求の1つである“食欲”を上回っている」と分析している。
スマホの電池切れでストレスを感じる理由については、「友だちや恋人、家族と連絡が取れなくて孤独を感じるから」が最多の43.9%。次いで「仕事関係の人と連絡が取れなくて不便だから」30.9%、「マップが使えず道がわからないから」17.5%、「ブログ、SNSを見られなくなるから」17.5%となっている。「スマートフォンの充電残量が何%以下になると焦るか」を聞いたところ、平均で26.6%であり、中には80%で焦る人もいた。
調査では「どうしても連絡を取りたい時にスマホが電池切れになった場合、3分間通話ができるとしたら、いくら支払うか」など興味深い切り口での質問も行っている。その結果によると平均金額は約367円だった。これに対して20代女性の支払い許容金額は、平均の2.3倍で約837円となり20代女性がスマホに高い価値を感じていることがわかった。
スマホ依存症が叫ばれているが、今回の調査結果はこの問題を実にユーモラスに浮き彫りにしている。エアコンの無い熱帯夜、汗にまみれてベタついた他人の肌。どちらもストレス度はなかなかのものといえるが、スマホの電池切れがそれらと同等とは、現代の世相を如実に表した結果ともいえよう。(編集担当:横井楓)