今から5~6年前、トイレの個室で昼食を取る若者の存在がニュースで大きく取り上げられた。1人でランチを食べている姿を見られたくないとの思いから、個室にこもる若者たち。今となってはやや都市伝説の感もあるが、いつの時代も若者、特に学生にとって「友達」の存在は大きい。
リクルートが、入学して約1ヶ月が経過した大学1年生325人に対し「友達ができたかどうか」尋ねたところ、88%が「はい」と答えたものの、12%は「いいえ」と回答。大多数の学生は入学後、ほどなくして友達ができたようだが、1割はまだ友達と呼べる存在がいないようだ。属性別に見ると、男子よりも女子、理系学生よりも文系学生の方が、「友達ができた」と答える割合が高い。
1ヶ月で友達ができた学生に、どんなきっかけで知り合ったかを尋ねたところ、「クラスや学科」が87.8%と大多数を占めた。次いで「新入生オリエンテーション」(46.2%)、「部活やサークル」(44.8%)などとなっている。
大学生らに「友達と仲良くなるコツ」を自由に答えてもらったところ、自分から積極的に行動するべき、との声が多く寄せられた。「『その服かわいいね』とか、どんなことでいいから、まずは相手をほめる(法学部・女子)」や、「会ったときには必ずあいさつ。あたりまえだけど結構大事!(農学部・女子)」などは基本かもしれない。「大学に慣れるまでは、教室で授業を待っている間に、スマホをいじったり、読書したりしない方が良い。とっつきにくい印象を与えてしまうから(人間科学部・女子)」といった具体的なアドバイスも。
男子学生からは、「幅広く付き合いたいなら愛想良く、深く付き合いたいなら極力、自分の地をそのまま出して接するといいと思う(人文学部・男子学生)」という声も聞かれた。友達の多さを競い合うことにあまり意味はないが、多様な考えをもつ友人とのふれあいは、学生生活を豊かにしてくれるだろう。(編集担当:北条かや)