データ転送の実態を調査するため、IT mediaと日立製作所<6501>はWebによるアンケートを行った。調査期間は、2014年3月7日から3月16日。有効回答数329件。
業務において、「日常的に1メガバイト以上の大容量データ転送を行っているか」を聞いたところ、回答者全体の38.6%が「日常的に行っている」と答えた。また、45.3%が「たまに行うことがある」と答えており、全体の8割近くが日常的に大容量データの送受信を行っていることが明らかになった。データの内容は、全体の「Excel・PowerPointなどのオフィス書類」が79.1%、「音声・画像・動画データ」が32.5%、「バックアップデータ」29.4%、「設計図などの図面データ」19.1%、「マシンログデータ」16.9%、「POSなどの分析データ」5.6%となった。
一方、データの転送先は、「自社の国内拠点」が69.5%と最も多かった。次いで、「国内の取引先」が48.9%であった。データの転送方法に関しては、「電子メールの添付ファイルで送信」と答えた人が50.3%、次いで、「オンラインストレージでのファイル共有」が23.6%、「無料ファイル転送サービス利用」8.7%、「CDなど物理媒体にコピーし搬送」5.3%、「有償ファイル転送サービス利用」5.0%という結果となった。
データ転送に関する懸念として挙げられたのは、「ファイルサイズの制限により、メールで送受信できないことがある」が61.1%と最多。次いで、「機密情報のやり取りが多く、情報漏えいが心配」が39.2%、「ファイル分割による送受信は、手間がかかり業務効率を低下させる」が32.8%。
以前はビジネス上のデータのやり取りと言えばメールが大半で、大量の書類やデータは郵送することもしばしばであった。しかし近年、メディアの進化・多様化が急速に進み、大量の画像や動画を日常的に扱うことが増えてきている。当然ながら、容量によってはメールでの添付が不可能となるため、企業側も、オンラインストレージ上でのファイル管理や転送サービスの使用等、これまでにない共有方法を模索しているが、それに伴い新たな問題も発生しているようである。(編集担当:堺不二子)