捜査で要請があれば真摯に対応 廣瀬東電社長

2014年08月01日 08:17

 東京電力の廣瀬直己社長は31日、福島第一原発事故をめぐり勝俣恒久元会長ら3人について検察審査会が業務上過失致傷罪で起訴相当との議決をしたことの受け止めを記者団から聞かれ「刑事告訴に関することなのでコメントは差し控えさせていただきたいが、捜査で要請があれば真摯に対応させていただきたい」と述べた。

 検察が捜査し、改めて不起訴になった場合でも、検察審査会が再び起訴すべきと判断を下した場合には強制起訴され、裁判が始まる。

 起訴相当とされたのは、勝俣・元会長と武藤栄・元副社長、武黒一郎・元副社長。検察審査会は勝俣元会長については「最高責任者として各部署に適切な対応策を取らせることも可能な地位にあった。勝俣は重要な点について知らなかったと供述しているが、資料を見る限り信用することはできない」と結論づけ、「よって起訴相当との決議に至った」としている。

 今回の判断について福島原発告訴団副団長の佐藤和良さんは「東京地検が再捜査したうえで起訴に持ち込めなかったとすれば、東京地検の恥である」と検察審査会の決議を重く受け止めるよう求めた。(編集担当:森高龍二)