核でなく、信頼と対話の安全保障づくり求める

2014年08月07日 07:11

69回を迎えた広島市の原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式で平和宣言を行った広島市の松井一實市長は「被爆69年の夏。灼けつく日差しはあの日に記憶の時間を引き戻します。1945年8月6日。一発の原爆により焦土と化した広島では幼子からお年寄りまで一日で何万という罪なき市民の命が絶たれ、その年のうちに14万人が亡くなりました。尊い犠牲を忘れず、惨禍を繰り返さないために被爆者の声を聞いてください」と呼びかけた。

 そして「今年4月、軍縮・不拡散イニシアティブ広島外相会合は広島宣言で世界の為政者に広島・長崎訪問を呼び掛けた」とし、世界の為政者がその声に応え「オバマ米大統領をはじめ核保有国の為政者の皆さんは早期に被爆地を訪れ、自ら被爆の実相を確かめてください。そうすれば核兵器は決して存在してはならない絶対悪であると確信できる」とアピール。

 そのうえで「絶対悪(核)による非人道的な脅しで国を守ることを止め、信頼と対話による新たな安全保障の仕組みづくりに全力で取り組んでください」と熱い思いを込めた。

 共産党の志位和夫委員長は「平和宣言は感動的な内容」と評し、「絶対悪による非人道的な脅しで国を守ることを止め、信頼と対話による新たな安全保障の仕組みづくりに全力で取り組んでください」とのメッセージには「核抑止論との決別を訴えている。この声、世界に届け」とアピールした。(編集担当:森高龍二)