繊細にして獰猛、V8フェラーリの頂点、605psの「458スペチアーレ」日本の公道を走り出す

2014年08月24日 13:16

Ferrari458

フェラーリ「458スペチアーレ」は、ほぼオーダーメイド感覚。

 フェラーリ「458スペチアーレ」は、同社の「「430スクーデリア」などの後継となるV8フェラーリベースのスーパースペシャルモデルだ。その「458スペチアーレ」が日本に上陸した。

 この「458スペチアーレ」は、究極のV8フェラーリと言うべき「458イタリア」の高性能版である。確かに「458イタリア」の軽量ハイパワー仕様だが、その諸元は半端ではない。車重を出力で割ったパワーウェイトレシオは、何と2.13kg/ps。0-100km/hを僅か3秒でこなす。458イタリアとは、もはや別物。V8フェラーリの頂点に立つ、獰猛で洗練されたスーパーモデルだ。ボディサイズは全長×全幅×全高4671×1951×1203mm、ホイールベース2650mm。

 458スペチアーレの開発手法は、これまでの歴代フェラーリ・スペシャルモデルと基本的に同じ。つまりパワーアップと軽量化だ。しかし、もともと458イタリアに搭載したフェラーリ最強のV8、4.5リッター自然吸気エンジン(570ps/9000rpm)をさらにパワーアップした。スペチアーレ用ユニットは大幅に手が加えられ、圧縮比はオリジナルの12.5から14.0に高められた。結果、最高出力605ps(445kW)/9000rpmと、レブリミットで最高出力を発生するレーシーなエンジン。NAエンジンながら最大トルクは55.1kgm(540Nm)/6000rpmを発生。この繊細で獰猛なパワーユニットを458イタリア同様にリアミッドシップに搭載する。

 大パワーを生み出すターボエンジンが幅を利かせる昨今、自然吸気でリッター当たり135psを叩き出すスペックだけで驚かされる。組み合わせるトランスミッションは7速オートマティック。ステアリングに備わるパドルスイッチでいとも簡単にマニュアルシフトできる。

 ひと昔前ならそのスペックはレーシングエンジンそのものだが、東京のように混んだ街中でもまったく機嫌を損ねないエンジンだという。ATモードで六本木あたりの渋滞路を軽く流すことも許容するが、ひとたび右脚でアクセルを踏み込めば、0-100km/h加速:3.0秒、0-400m加速:10.7秒、0-1000m加速:19.4秒、最高速325km/h以上を簡単に達成できる。気が遠くなるようなレベルのスーパーカーだ。

 軽量化は徹底している。サイドウィンドウガラスは薄く、フェラーリ伝統の美しいエンジンを見せるためのリアハッチはポリカーボネート樹脂に変更された。さまざまなダイエットの結果スペチアーレの乾燥重量は1290kgで、ノーマルの458より100kg軽い。この軽い車重に、独自のSSC(サイドスリップアングルコントロール)を組み合わせ、圧倒的なコーナリング性能と驚異的なトラクションを支える。しかも、ドライバーのその作動を感じさせることはほとんどないという。

 このクルマの大きな見どころのひとつは、高い空力性能にある。フロントバンパー下部、フェラーリの“跳ね馬”エンブレムの両脇の黒い部分にフラップを装着して、速度に応じて空力性能の最適化を図る。リアディフューザーでは、エキパイ・レイアウトを見直した。フロント同様に可動式のフラップを備え、必要に応じてダウンフォースを調整する。

 このスーパースポーツ「458スペチアーレ」は、458イタリアよりも500万円ほど高い3390.0万円。(編集担当:吉田恒)