訪日外国人が1000万人を突破し、外国人観光客への「おもてなし」ムードが盛り上がっている。特に多くの外国人が訪れる東京では、6年後の五輪も見据えて着々と準備が進んでいるようだ。そんな東京で、観光客に最も「魅力的」だと考えられているのはどのエリアか。
東京都が13年度に、日本を出国する外国人1万3755人を対象に調査を実施したところ、訪日外国人が訪れた場所のトップは「新宿・大久保」(55.6%)、次いで「銀座」(48.4%)、「浅草」(47.3%)だった。1番満足した場所についても「新宿・大久保」が13.8%と最も多く、次いで「浅草」(12.7%)の順となっている。新宿・大久保、浅草、銀座、渋谷は、多くの国籍・地域で3位以内にランクインした。
調査は東京都が2013年度中、羽田・成田空港の国際線ターミナル搭乗待合ロビーにおいて計4回実施。方法は調査員による対面アンケート調査で、9~12言語の調査票を用意した。回答者1万3755人のうち、「東京を訪問した」と回答した1万1890人の回答を集計している。
日本を訪れた目的は、全体で「観光・レジャー」が55.8%と最も多く、次いで「ビジネス」(32.3%)、「親族・知人訪問」(7.1%)となっている。国籍・地域別では、台湾、香港、タイ、シンガポール、スペイン、オーストラリアで「観光・レジャー」が7割を超えた。
東京都内で訪れたエリアを聞いたところ、中国、米国を除いていずれも「新宿・大久保」が3位以内にランクイン。カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリアからの観光客は、渋谷を訪れた割合が最も高かった。
訪都中に行った活動は、「日本食を楽しむ」(88.7%)、「ショッピング」(74.9%)、「街歩き」(73.1%)の順で多く、すべての国籍・地域で上位にランクイン。タイでは「ショッピング」が1位だった。来年秋には三越銀座店に、沖縄以外では初となる市中免税店(デューティフリーショップ)がオープンする。増え続ける訪日外国人の消費には、大きな期待がかけられている。(編集担当:北条かや)