真っ暗な中で読書の秋? 五感を刺激する読書体験のイベントが開催中

2014年10月04日 15:28

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積水ハウスが住ムフムラボ(グランフロント大阪・ナレッジキャピタル内)で展開している、ダイアログ・イン・ザ・ダークとの共創プログラム「対話のある家」。好評の第6回目は「真っ暗な中で読書の秋」が体験できる。

 毎年、この時期になると随所で「○○の秋」という表現を頻繁に見かけるようになる。食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋、そして読書の秋。秋は風も涼しくなって過ごしやすくなることから、何をするにもうってつけの季節だ。中でも読書は、誰でもすぐに気軽に始められる「秋」の過ごし方ではないだろうか。

 読書といえば、最近は紙の書籍ではなく、電子書籍で楽しむ人も増えているようだ。

 矢野経済研究所が9月10日に発表した「電子書籍市場に関する調査結果2014」によると、昨年度の電子書籍市場は小売価格ベースで前年度比19.7%増の850億円。今年度はさらに躍進して、前年比23.4%増の1050億円を見込んでいる。日本ではこれまで一向に定着しなかった電子書籍だが、AmazonのKindleシリーズや楽天のKoboなどが相次いで市場に投入されたのを機に、じわじわと需要が広がってきているようだ。とくに若い世代に人気のコミックやライトノベルなどの分野の伸びが目立っている。

 そんな中、住宅大手の積水ハウスが一風変わった読書の秋イベントを開催して話題になっている。そのイベントとは、同社がグランフロント大阪(ナレッジキャピタル内)で展開する情報受発信拠点・住ムフムラボにて開催中の「対話のある家」だ。この「対話のある家」というイベントは、積水ハウスと、暗闇で行うソーシャルエンターテイメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」(以下・DID)が共創して開催している体験プログラムで、参加者は完全に光を遮断した空間にグループで入場し、アテンドとして同行する視覚障がい者のサポートを受けて様々な体験を行う。

 同イベントは季節ごとにテーマと内容を替えて開催しているが、第6回目の開催となる今回のテーマが「真っ暗な中で読書の秋」なのだ。製作者サイドでは「読む」を「感じる」読書ということで、イベント内容の面白さに自信を覗かせているが、暗闇の中での読み聞かせ以上の体験とは果たしてどのようなものなのだろうか。

 DIDはもともと、1988年にドイツの哲学者アンドレアス・ハイネッケ博士の考案で生まれたもの。視覚以外の様々な感覚の心地よさを再認識できるイベントとして世界中で共感を呼び、現在では世界約30カ国、130もの都市で開催されている、世界的な人気イベントなのだ。読書の秋。紙の書籍や電子書籍もいいけれど、五感で読む読書もいかがだろうか。(編集担当:藤原伊織)