グローバル化に伴い、外国人と働く機会は増えてきている。外国人上司や部下を持つとどのような問題が起こりやすいのだろうか。
ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社は、自社サイトに登録しているバイリンガルスペシャリスト(2ヶ国語以上の語学力を持ちながら、専門分野で活躍をしているグローバル人材)645人を対象に意識調査を行った。
実際に、「外国人上司、または部下と働いた経験がある」と答えた人は88%。日系企業に勤務している人では全体より下回り、66%が外国人上司・部下と働いた経験があると回答している。「ない」は、39%。
外国人上司に対する困りごとで一番多かったのは、「文化の違い」(193票)。次が「言語の壁(169票)」、「仕事に対する価値観の違い(138票)」、「困ったことはない(108票)」、「意思疎通(67票)」。一方で、外国人部下に対する困りごとで一番多かったのは、「仕事に対する価値観の違い(138票)」ついで、「文化の違い(95票)」、「働き方の違い(92票)」、「困ったことはない(52票)」、「言葉の壁(45票)」となった。
一方で、これまで外国人上司・部下と働いたことがないが、今後働く可能性がある人に、「外国人上司・部下と働いてみたいですか?」と尋ねたところ、62%が「思う」と回答した。理由として、「異なる視点での考え方や意見を吸収できると思う(日系30代)」「考え方の幅が広がるから(外資系40代)」「語学力向上のため(日系30代)」の等前向きな声が聞かれた。
また、「外国人上司・部下と働くにあたってどのような準備が必要だと思いますか?」という質問に対しては、「語学の勉強(49票)」「コミュニケーションの工夫(48票)」、「異文化への理解(41票)」等の声が聞かれた。
調査によれば、回答と経験者が乗り越えてきた実際の困りごととの大きなギャップはなく、バイリンガルスペシャリストは一緒に働くことで起こりうる困りごとを想定できているとのことである。いま、そのような機会がないと言うビジネスパーソンであっても今後外国人上司・部下と働くこともあるかもしれない。その可能性は高まりつつあるようである。(編集担当:堺不二子)