消費税増税の影響を受けて日本の新車販売は伸び悩みをみせ、さらにはそうして市場に新車が出回らないことにより買い替えが行われなくなり、中古車販売も落ち込みをみせているが、しかし欧州連合(EU)の自動車市場は堅調な成長を続けている。17日、欧州自動車工業会(ACEA)が9月のEUの乗用車の自動車販売(登録台数)を発表。それによれば販売台数は前年同月比6.1%アップの126万9000台という結果であり、こうして前年を上回るのは13ヶ月連続のこととなる。EUの3大市場であるドイツ、イギリス、フランスの好調さが寄与した。また営業日が前年よりも多かったことが影響した模様。
今回、欧州自動車工業会が発表した結果は、3月以来となる高い伸び率で、13ヶ月連続で前年を上回ったわけだが、この13ヶ月という期間は欧州自動車工業会が集計を開始した1990年以来最も長い期間となる。そして2014年1~9月の販売台数は前年同期5.8%アップの991万台という結果であった。
国別に伸び率を見てみると、EU最大の市場であるドイツは前年同月比5.2%アップ、イギリスは前年同月比5.6%アップ、フランスは前年同月比6.3%アップ、そしてスペインは前年同月比26%アップ、イタリアは前年同月比3.3%アップという結果であった。そのほか、ポルトガルやギリシャも30%近い伸び率をみせた。
またメーカー別に見てみると、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)のVWブランド車は前年同月比7.5%アップ、アメリカのフォード・モーターは前年同月比6.5%アップ、同じくアメリカのゼネラル・モーターズ(GM)のオペル部門は前年同月比6.2%アップという結果。しかしドイツのBMWは前年同月比1%ダウンであった。
そして日本のメーカーに関しては、三菱自動車<7211>は前年同月比72.1%アップと大きく伸長。そのほかマツダ<7261>、日産自動車<7201>も2ケタ伸長で、トヨタ自動車<7203>もプラスという結果であった。しかしホンダ<7267>は前年同月比1.5%ダウンという結果であった。(編集担当:滝川幸平)