日本共産党の志位和夫委員長は2日の赤旗まつりであいさつし「(7月の党創立92周年式典で)安倍政権は日本の国を亡ぼし、日本国民を滅ぼす亡国の政治だと批判したが、臨時国会で亡国ぶりはいよいよはっきりしたのではないか」と批判した。
志位委員長は「安倍政権が民主主義とあいいれない体質を持つことが露わになった」とし「国民の批判に耳をかさない強権体質だ」と指摘。集団的自衛権、原発再稼働、沖縄新基地建設など、国民の多くが反対する中で強行しようとしているとし、「安倍晋三首相の辞書には謙虚という二文字がない」と批判。自身の意見と違う異論を「見解の相違の一言で切り捨てるのでは民主政治は成り立たなくなる」と訴えた。
そのうえで菅義偉官房長官が名護市辺野古への普天間代替基地建設について「知事が承認し粛々と工事しており、過去の問題であり知事選の争点にならない」としたことにも触れ「8割以上の県民が反対しても、県知事選で県民がどんな審判を下そうとも、それに関係なく、新基地計画は進めるという。これで民主主義国といえるか」と呼びかけ「安倍政権打倒」を訴えた。
また、志位委員長は安倍内閣で相次いだ閣僚の政治とカネの問題を取り上げ、「金権体質」を批判。志位委員長は「小渕優子前経済産業大臣の観劇会、松島みどり前法務大臣の団扇(松島氏は討議資料と主張している)、後任の宮沢洋一経済産業大臣の東電株保有、外国人が株式の過半数をしめる法人からの政治献金問題、西川公也農林水産大臣の違法企業からの献金問題など政治とカネの問題がとめどなく広がりつつある」とし「閣僚による説明責任と安倍首相の任命責任を質すため党として全力をあげる」とした。
加えて「企業団体献金の禁止と政党助成金の撤廃こそ急務」と指摘。政党助成金制度創設から19年間で税金から出た政党助成金は6316億円にのぼっているとし「自民党本部収入の64%、民主党本部収入の84%は政党助成金で、これでは国営政党そのもの」と批判。「民主主義のコストとしている政党助成金が、金に対する感覚をまひさせ、政治腐敗を加速させている」と訴え、国民のよる政党助成金の撤廃運動を呼びかけた。共産党は、政党助成金は思想信条の自由など憲法に反するものとして、制度創設以来、交付金を受けていない。(編集担当:森高龍二)